研究課題/領域番号 |
04807089
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 講師 (10150260)
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研究分担者 |
森安 章人 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10241621)
北山 修 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (80214823)
臼井 律郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 胆石内ムチン / アセチルシステイン / 胆石崩壊剤 / 胆石溶解剤 / 胆石中ムチン / 胆石切片標本 / 酸性ムチン |
研究概要 |
胆石組成の検討から胆石中ムチンについて以下の事柄が判明した。 (1)胆石中にはムチンの網目構造が存在し、胆石構築を担っている。 (2)胆石中ムチンの網目構造は各種胆石に共通である (3)胆石中ムチンは、硫酸化糖蛋白を主体とした酸性ムチンである。 これらの事実から、ムチンを溶解するアセチルシステインに着目し、アセチルシステインの胆石への作用を検討して以下の結果を得た。 (1)アセチルシステインは、胆石種類を問わず胆石を短時間の間に崩壊させた。 (2)アセチルシステインの胆石への作用は、従来の胆石溶解剤と異り、崩壊作用であった。 (3)アセチルシステインは、pH1〜2の強酸性で、NaHCO_3で中和しpH7.5〜8に調整したものが、最も崩壊作用に優れていた。 (4)アセチルシステインの胆石崩壊作用に対し、中和剤としてNaHCO_3が、またアセチルシステイン濃度は20%が主的条件と考えられた。 アセチルシステインを用い動物実験により、胆道内注入での構性試験を行った。 (1)急性毒性としては高浸透圧に由来した、粘膜下層の浮腫がみられたが、他の血液生化学的変化はなかった。 (2)慢性毒性は、10日間連日胆道内注入を行ったが、生化学的にも組織学的にも、肝、胆道、十二指腸に異常を認めなかった。 以上の結果より、アセチルシステインはムチン溶解作用を応用した新しい胆石溶解剤として臨床的にも有用であることが確認された。
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