研究課題/領域番号 |
04807091
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
片山 正文 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00177411)
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研究分担者 |
加藤 博孝 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00240656)
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
志賀 清人 東北大学, 医学部, 助手 (10187338)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 講師 (50101142)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | MEE / C8細胞 / aFGF / (ヒト食道癌細胞株)TE-1 / TE-9 / 食道癌の自律増殖 / PCR |
研究概要 |
マウス食道上皮由来の悪性細胞株(MEE/C8細胞)よりmRNAを調整し、さらにcDNAを作製した。マウスのacidic fibroblast growth factor(aFGF)の塩基配列を参考にプライマーを作製し、PCRを行った。PCRにより単一のバンドを得たので、これを切りだしプラスミドに組み込み、サブクローニングを行った。この塩基配列を調べたところ、aFGFとまったく同じであり、MEE/C8細胞はaFGFを発現していることが確認された。aFGFをプローブとしてノーザンブロッテイングを行ったが、これによってもaFGFの発現が確認された。ヒト食道癌に関しても培養細胞を用いて検討を行った。当科で樹立したヒト食道癌細胞株TE-1、TE-9からmRNAを調整し、aFGFのプローブを用いPCRを行った。これらの細胞株でもマウスの細胞株MEE/C8と同様なバンドが得られ、aFGFの発現が確認された。 aFGF蛋白に関しては、生物学的活性を測定する方法と抗体を用いた方法とで検討を行った。生物学的活性はマウス食道上皮細胞に対する増殖促進効果を^3Hチミジンの取り込みで測定した。MEE/C8細胞やTE-9の細胞抽出液には増殖促進活性があり、これらはヘパリンに親和性があった。部分精製を行い検討した結果では、これらの活性はaFGFに類似しているが、免疫学的方法では同定できなかった。Heparin-Copper Biaffinity ChromatographyやHPLCなどで精製を試みたが、精製は困難であった。MEE/C8細胞、TE-1、TE-9にaFGFのmRNAの発現、aFGF様の活性は確認されたが、その蛋白の確認は困難であった。またaFGF様の別のfactorを精製するのも困難であった。結局これらの細胞はaFGFあるいはさらに類似の別の増殖因子を産生していることが確認された。これらの知見は食道癌の自律増殖を理解するうえで重要と思われ、現在研究を継続中である。
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