研究課題/領域番号 |
04807096
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
入江 均 久留米大学, 医学部, 助手 (40176516)
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研究分担者 |
藤井 輝彦 久留米大学, 医学部, 助手 (50199288)
小中 敏生 (小中 敏夫) 久留米大学, 医学部, 助手 (00195752)
富田 裕輔 (富田 祐輔) 久留米大学, 医学部, 助手 (30197933)
島 一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (60178928)
山名 秀明 久留米大学, 医学部, 講師 (30140669)
力武 浩 久留米大学, 医学部, 助手 (30191688)
白水 玄山 久留米大学, 医学部, 助手 (10154379)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 食道扁平上皮癌 / モノクローナル抗体 / F(ab')_2フラグメント / Fabフラグメント / 生体内分布 / 腫瘍イメージング / F(ab′)_2フラグメント / F(ab)'2 / Fab |
研究概要 |
2種類の食道癌モノクローナル抗体KYSM-1とKIS-1を用い、各々の抗体のfragmentを作製して腫瘍集積性の向上について検討したところ、以下の結果を得た。KYSM-1 fragmentの免疫活性は28%の減弱を、KIS-1 fragment活性はF(ab')_2で22%の減弱、またFabでは61%の著明な減弱を認めた。次にIntact抗体とfragment抗体をRI標識して生体内分布をみると、KYSM-1 fragmentでは平均腫瘍/血液比はいずれも2以下の低値で推移した。一方KIS-1の生体内分布では、Intactは投与後5-7日にかけての腫瘍の%ID/gは有意な高値を示し特異的集積を認めた。KIS-1 F(ab')_2では投与後3日で既に腫瘍部は有意な高値を示し特異的集積を認めたがKIS-1 Fabでは腫瘍部の特異的集積性は認められず、腫瘍/血液比も1.72の低値を示した。以上の結果より、以降の実験はKIS-1 fragmentのみで施行した。画像診断では、intact抗体は皮下腫瘍のみに集積像が認められたのに対しF(ab')_2では皮下及び鎖骨下腫瘍も鮮明に抽出された。一方Fabは移植腫瘍内に集積は認めるものの他臓器にも多くの集積がみられ、血中からの消失率も早期より高値を示し腫瘍特異的集積性を認めなかった。Fagmentカクテルによる生体内分布では、投与後3日以後の腫瘍%ID/gはIntact単独投与に比べて若干高値を示したが、F(ab')_2投与と比べて差はなかった。最後に^<131>I標識抗体の抗腫瘍効果について検討したところ、Intact抗体単独群、F(ab')_2単独群、IntactとFragmentの両者群を作製し担癌ヌードマウスに投与してradioimmunotherapyを試みたところ、分子量の異なるIntact抗体とFragment抗体の両者投与群が最も顕著な腫瘍増殖抑制効果を示した。これらの結果から、臨床におけるtumor imagingにはF(ab')_2が、またtumor targeting therapyとしては^<131>I-intact抗体と^<131>I-F(ab′)_2抗体の両者を同時投与することが最も有効性が高いことが示唆され、臨床的にも十分応用可能と思われた。
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