研究課題/領域番号 |
04807111
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
佐藤 暢 鳥取大学, 医学部, 教授 (10031949)
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研究分担者 |
佐々木 晃 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (60243391)
津田 一男 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (00163808)
斎藤 憲輝 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (40116330)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 脳死 / 無呼吸 / 無呼吸テスト / 無換気 / 酸素吹送法 / Apneic oxygenation / 脳死判定基準 / 高炭酸ガス血症 / 脳死の判定 / 厚生省竹内班基準 / 高炭酸血症 / Apneic oxygenation(無呼吸酸素化) |
研究概要 |
平成4年5月から5年12月の間に鳥大病院ICUとHCUに入院した脳死患者16名(7〜80歳)について、2種類の無呼吸テストを行い、経時的に血圧、心拍数、動脈血ガス分析などを測定した。厚生省研究班竹内基準にそって脳死判定を行い、4年度中の9例では気管チューブ内に入れたカテーテルから酸素を6l/分で10分間持続的に吹き込む吹送法(I法)で1回目の無呼吸テストを行い、さらに6時間以上経過後2回目の脳死判定ではApneic oxygenation(A法)で行えるように、特製アダプタとバッグを気管チューブに接続した。5年度中の7名では、1回目にA法、2回目にI法と、無呼吸テストの順序を逆にした。測定は、テスト開始直前、テスト中1分、3分、5分、7分、10分後の6時期に行った。データの集計はA法、I法ともに全16例ずつまとめて、各時期間、両群間の比較を統計学的に行った。どの例においても10分間のテスト中に自発呼吸は認められず、不整脈は散見したが、中止を要するには至らなかった。テスト開始前のPaCO_2はI法で49±8 torr(mean±SD)、A法では47±6であったが、両群とも3分後には有意に増加、以後上昇して10分後には両群とも89±17に達した。PaO_2はテスト前にはI法で378 ±143 torr、A法で336±159から、前者で1分後から、後者で3分後から有意に低下し、10分後には290±168と252±132まで下がった。pHは7.33±0.06と7.33±0.09から10分後7.12±0.08と7.10±0.09へと低下した。血圧は収縮期でA法の10分後、拡張期ではI法10分後、A法7分、10分後に有意に低下し、心拍数はテスト中有意な変化はなかった。いずれの測定でも、I法、A法の両群間に有意差はなかった。すなわち、A法をI法に代わりに用いても判定結果は変わらないが、無呼吸テストとしては呼吸回路をはずして大気中で酸素を吹送するという人工的因子が無い点で、人工換気の因子のないA法の方が厳密と言える。
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