研究課題/領域番号 |
04807129
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
中川 喬 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60045367)
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研究分担者 |
小笠原 一男 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90231216)
大塚 賢二 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60203832)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 乳児内斜視 / 追従性眼球運動 / MT野 / MST野 |
研究概要 |
乳児内斜視にて当科経過観察中の患者のうち小学校高学年以上の者と同年代の正常者を被検者とし、赤外線眼位測定装置を用いて眼球運動を測定した。片眼固視において一定速度で耳側から鼻側又は鼻側から耳側に向う示標を呈示し、これに伴う追従性眼球運動を測定したところ、正常者では示標の方向に関係なく眼球運動の立ち上りスピードは一定であるが、一方乳児内斜視患者では、鼻側から耳側に向う追従性眼球運動の立ち上りスピードが有意に低下していた。ここでこの異常が乳児内斜視と特異的な異常なのかあるいは両眼視機能の未発達による結果なのかを明らかにする目的で、生後1才以下にて片眼失明にいたった症例において同様の検査を施行しつつある。これまでのところ、片眼失明の症例では、乳児内斜視においてみられた異常は認められていないが、さらに症例を追加して確認する予定である。また、追従性眼球運動の異常が運動系の異常であるのか、感覚系の異常であるのかを明らかにする目的で、ビジュアルモーションディスクソミネーションタスクと呼ばれる検査法を開発した。これは視運動覚の特性をスコア化するもので、水平及び垂直方向の計4方向の視運動覚を個別に評価することができる。これによると乳児内斜視患者では、同年代の正常者に較べ左右どちらの方向においても視運動覚の機能が低下していることが明らかとなった。 以上の結果から乳児内斜視患者は、視運動覚情報の処理機能と、その情報を追従性眼球運動に変換する機能になんらかの異常を有していると考えられる。
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