研究課題/領域番号 |
04807130
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中澤 太 新潟大学, 歯学部, 助手 (60115053)
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研究分担者 |
佐藤 尚美 新潟大学, 歯学部, 助手 (20018427)
吉江 弘正 新潟大学, 歯学部, 助教授 (20143787)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 口腔Eubacterium / 歯周疾患 / 分類基準 / Hetrogenicity / SDS-PAGEパターン / 免疫血清反応 / DNA-GC% / DNA-homology |
研究概要 |
ヒトの歯肉辺縁部歯垢や歯周疾患の病巣部位から高頻度分離される、口腔Eubacterium属細菌10菌種の各標準株を含む13株を用い、そのhetrogenicityを明かにすることを目的として、電気泳動パターン(SDS-PAGE)、免疫学的血清反応、DNAのGC含量および相同性を総合的に検討した。 1.SDS-PAGEパターン:各菌体を超音波処理し透析後10%ゲルを用いSDS-PAGEを行い、クマシーブリリアントブルーで検出した構成ペプチドバンド分布パターンを比較した。その結果、subspecies間ではやや類似していたが、10species相互のそれは著しく異なっていた。また全菌種に共通する主要バンドは認められなかった。 2.血清反応:前記のSDS-PAGE後Western Transferした各菌体抗原を、immuno-blotting法を用い、ウサギより得た抗血清に対する免疫反応性を検討した。その結果、幾つかの異菌種間で非常に弱い反応が見られたが、全菌種共通の抗原バンドは認められず、それらの免疫学的血清反応は、強い種特異性を示すことが判明した。 3.DNA解析:検討した10菌種のDNAのGC含量は、38〜62%と広範囲に分布していた。同一species間に於けるDNAホモロジー%は、高い値(69〜99%)を示したが、異なるspecies間では著しく低い値(数%)を示した。また各菌種のDNAのGC含量と相同性の間に、類似性は認められなかった。 以上の結果から、ヒトの口腔から分離されるEubacterium属の10菌種は、相互に強いhetrogenicityを示した。 また、成人性歯周炎患者の血清に対するこれら各抗原の反応を検討した結果、幾つか抗原において強い陽性反応が検出され、これらの細菌が歯周疾患における免疫反応に深く関与している可能性が強く示唆された。 更に、E.saburreumの多糖質抗原の化学構造についても検討した。
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