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収縮の少ないコンポジットレジンの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 04807139
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関日本大学

研究代表者

根本 君也  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (00050039)

研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードジメタクリレート / 閉環重合 / 体積収縮率 / フィラー / 充填率 / 収縮応力 / 流動変形 / コンポジットレジン / 収縮 / 線収縮率 / 硬化速度 / 超微粒子シリカ / 重合開始剤 / フィラー体積率 / 表面形状
研究概要

ベンゼン環を有するカテコールの両端にメタクリル基を付けた閉環重合可能の新しいジメタクリレートモノマー1,2-dimethacryloxy bennzeneを合成し,55℃で24時間,さらに110℃で3時間加熱して封管重合し,収縮率や硬化物の機械的性質をしらべた.その結果,Triethylenglycol dimethacrylateとほぼ同じ13.6%の体積収縮を生じることが明らかになり,この重合条件ではほとんど閉環重合をしないで官能器が架橋反応をし,収縮応力の軽減には効果が少ないが,硬さや弾性率の向上,および耐水性に優れていることがわかった.
また裏層材を用いた場合のコンポジットレジン充填の収縮時の応力をしらべた.その結果,化学重合型,光重合型レジンともに0.5〜1.5mmの裏層材が存在すると,収縮応力は約1/2に減少した.これは窩洞壁の接着性が低下したためであることから,コンポジットレジンの窩洞壁による拘束を一部分でも開放することが収縮応力軽減に大きく効果を発揮することがわかった.
以上から,コンポジットレジン収縮の原因は当然モノマーの収縮に起因しているが,歯科充填物としての線収縮はモノマーの体積収縮率とは比例せず,フィラーの存在によって低充填率のとき大きく減少し,高充填率になるにしたがって理論値に近ずき,また試験体の長さによって線収縮率が異なったことから,臨床的な収縮はモノマーの体積収縮のみに支配されないことがわかった.
収縮応力は硬化速度が速い条件で大きくなり,フィラーの充填率が高くなると線収縮率とは反対に大きくなり,窩洞表面の収縮形態が大きく陥没したときは収縮応力が小さくなる傾向であったことから,コンポジットレジン硬化中の流動変形が収縮応力に大きく関与していることを明らかにした.

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 池見宅司.他: "コンポジットレジンの重合収縮応力の測定-化学重合と光重合型コンポジットレジンにおける裏層材の影響-" 日本歯科保存学雑誌. 36巻. 800-806 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 神谷直孝.他: "裏層材の収縮応力" 日本歯科保存学雑誌. 36巻. 1641-1648 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takuji IKEMI: "Measurement of Shrinking Stresses during Composite Resin Hardening -Lining Effects of Chemical and Light Cured Composite Resins-" Japanese Journal of Conservative Dentistry. 800-806 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naotaka KAMIYA: "Shrinking Stress of Lining Materials" Japanese Journal of Conservative Dentistry. 1641-1648 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池見宅司 他: "コンポジットレジンの重合収縮応力の測定-化学重合と光重合型コンポジットレジンにおける裏層材の影響-" 日本歯科保存学雑誌. 36巻. 800-806 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 神谷直孝 他: "裏層材の収縮応力" 日本歯科保存学雑誌. 36巻. 1641-1648 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 小松 光一,西山 典宏, 根本 君也,上原 信録, 堀江 港三: "コンポジットレジンの重合収縮 第1報 線収縮測定装置の試作" 歯科材料・器械. 11. 692-696 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 根本 君也,小松 光一,西山 典宏 堀江 港三,長嶋 正博, 池見 宅司,並木 勇次: "コンポジットレジンの重合収縮 第2報 試験体の長さが線収縮におよぼす影響" 歯科材料・器械. 11. 985-991 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 根本 君也,小松 光一,堀江 港三 ラファエル ボウエン,友常 健一, 池見 宅司,並木 勇次: "コンポジットレジンの収縮応力 第2報 フィラーの組成が収縮応力におよぼす影響" 歯科材料・器械. 11. 992-998 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 根本 君也,小松 光一,堀江 港三 ラファエル ボウエン,谷岡 泰弘,池見 宅司,並木 勇次: "コンポジットレジンの収縮応力 第3報 重合開始剤量が収縮応力におよぼす影響" 歯科材料・器械. 12. 1-7 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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