研究課題/領域番号 |
04807147
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
福田 喜安 岩手医科大学, 歯学部口腔外科学第一講座, 助手 (60181286)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | DMBA誘発舌癌 / 毛細リンパ管 / 5'-amclestidase-alklinephosphatase 二重染色法 |
研究概要 |
今年度の研究はリンパ管の同定に従来より信頼性が高いとされてきた硝酸銀動注法に加えて、1989年加藤によって報告された5'-Nase-ALPase二重染色法を組み合わせて、ゴールデンハムスター誘発舌癌の毛細リンパ管を同定し、光顕的に観察した。とくに、今回は舌癌の誘発過程における毛細リンパ管の分布と構築に注目した。なお、二重染色法は加藤の方法によるものではあるが、さらに固定液と5'-Nase活性のための基質液濃度を改良するなどの工夫を加えることによって、よりゴールデンハムスター舌の毛細リンパ管の観察を容易にした。 その結果、硝酸銀動注法と5'-Nase-ALPase二重染色法によるリンパ管の所見は一致し、上皮側浅層には血管網が、その深層には毛細リンパ管網が存在していた。また、早期癌下結合組織では対照群の筋層直上に認められた一層の毛細リンパ管に加え、上皮側にもう一層の毛細リンパ管網が形成され、ここから結合組織乳頭内へ盲管として浸入している像が観察された。さらに、早期癌下結合組織には毛細血管が数多く新生し、これに伴走した毛細リンパ管は有意に太さを増し、かつ蛇行して、高い5'-Nase活性が認められた。以上、5'-Nase-ALPase二重染色法は毛細リンパ管と毛細血管を光顕的に識別することができ、さらに5'-Nase活性の相違は毛細リンパ管の形態的変化および機能の亢進を示唆していた。
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