研究課題/領域番号 |
04808007
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 国立衛生試験所 |
研究代表者 |
神沼 二真 国立衛生試験所, 化学物質情報部, 部長 (60113495)
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研究分担者 |
五十嵐 貴子 国立衛生試験所, 化学物質情報部, 研究員 (60222840)
中田 琴子 国立衛生試験所, 化学物質情報部, 室長 (10237290)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 胚発生 / 細胞集合構造 / コンピュータ・グラフィックス / 発展系 / 脳の情報処理機能 / 発生・形態形成 / 線虫 / コンピュータ・シミュレーション |
研究概要 |
現在、生物の優れた情報処理機能を解明して、情報系としてモデル化したり、新しいコンピュータのデザインに生かそうという試みが数多くなされている。15EA02:本研究の目的は、生物学的な実験事実、とくに研究代表者らがこれまで行ってきた線虫(C.エレガンス)を用いた胚発生の細胞集合構造の定量的な解析を基礎として、発展性を備えた情報系のモデルを構築することである。発展系として見た生物には少なくとも3つの階層が存在する。第1は分子レベル、すなわち進化と関連した遺伝子の発展性であり、第2は発生に見られる細胞集合体としての発展性であり、第3は神経系や脳のような情報系の形成と学習である。胚発生の細胞集合構造体の発展は、遺伝子プログラムと脳神経の情報系の形成を仲介する重要な現象である。 本研究では、C.エレガンスの野生株の、初期胚発生における細胞の分裂と配位の3次元座標データに基づき、発生の空間的、構造的な変化、すなわち空間における構造的発展過程をコンピュータ内で記述するための表現方法、ならびに、それを視覚的に表現するためのコンピュータ・グラフィックスについて考察し、PC(マッキントッシュ)上の具体的システムとして実現した。また遺伝子のプログラムと発生に関しては、発生に重要な役割を果たしている細胞内情報伝達に関与する分子、とくにタンパク質キナーゼに関する小規模なデータベースを作成して1次構造と機能の関係を解析することを試みた。さらに、一部のキナーゼ(PKC類似タンパク質)については3次元構造と機能の関係をモデル的考察した。しかし、まだこの両者を結び付けるには至らなかった。これは今後の課題である。
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