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ペプチド誘導体を用いたウニ卵の受精膜上昇機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 04808022
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物質生物化学
研究機関(財)サントリー生物有機科学研究所 (1993)
東京大学 (1992)

研究代表者

齋藤 一樹  (財)サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (10192585)

研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードハチ毒ペプチド / バフンウニ卵 / 受精膜上昇 / 表層反応 / 染色体の凝集 / アクチン束の形成 / コレラ毒素感受性Gタンパク質
研究概要

申請者は,アシナガバチの毒液がウニ卵の受精膜を上昇させる活性を持つことを知り,その活性がハチ毒ペプチドのGタンパク質活性化能と関連があるのではないかと考えた.そこで,どのようなペプチドがウニ卵の受精膜を上昇させ,卵にどのような作用を及ぼすのか突き止めるため,いろいろなハチ毒ペプチド誘導体を調製し,そのバフンウニ卵に対する作用を検討した.
1.まず,天然に存在するハチ毒ペプチドについて活性を検討したところ,一部のペプチドにはウニ卵に対する受精膜上昇活性が見られたものの,アシナガバチ由来のペプチド,ポリステス・マストパランにはその活性がないことが明らかとなった.しかし,マストパラン類のペプチドは,それ自身に受精膜上昇活性がなくとも,分子内に疎水的な修飾基を導入すると非常によくウニ卵の受精膜を上昇させることを見出した.
2.そこで,マストパランを基本骨格とし,どのような修飾を加えたらバフンウニ卵の受精膜を効率よく上昇させるかを検討した.最も修飾しやすいマストパランのN末端にいろいろな疎水基を導入したところ,dansyl,Fmocなど,かさ高い官能基ほど高い受精膜上昇活性を示すことが明らかとなった.また,ペプチドの修飾位置についてはN末端からリジン残基の側鎖に移してもその活性は保持されるが,ペプチドの鎖長を短くすると極端に活性が失われることが判明した.
3.最も活性が高かった[Lys(Dns)^<11>]マストパランについて,ウニ卵に対する作用機構を調べたところ,Gタンパク質を介した細胞内情報伝達経路を活性化しているというよりも,むしろ卵の表層における局所的な反応を促進しているものと思われた.しかし,表層反応の活性化により,染色体の凝集や表層アクチン束の形成など卵割過程の一部までを引き続き誘起することがわかり,マストパラン誘導体の作用は単なる細胞表層への非特異的な侵害ではないことが判明した.

報告書

(3件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Nagano et al.: "Mastoparan analog to elevate fertilization membrane of sea urchin eggs" Peptide Chemistry 1992. 356-358 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N.Nagano et al.: "Mastoparan analog to elevate fertilization membrane of sea urchin eggs" Peptide Chemistry. 356-358 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] N. Nagano et al.: "Mastoparan analog to elevate fertilization membrane of sea urchin eggs" Peptide Chemistry 1992. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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