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細胞内情報伝達系のクロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 04808028
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関京都薬科大学

研究代表者

功刀 由紀子  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (60167385)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
キーワードプロテインキナーゼC / cAMP / 情報伝達系 / クロストーク / PC12細胞 / 細胞分化
研究概要

本研究ではPC12細胞を用い、cAMPあるいはCキナーゼ(PKC)をセカンドメッセンジャーとする情報伝達系間のクロストークの存在を明確にすることを目的とし、申請書の研究実施計画に基づき以下の研究を行った。 申請者は現在までに、PC12細胞をcAMP誘導体であるdibutyryl cAMP(diBtcAMP)で刺激すると、分化誘導されると共にPKCアイソザムの内、α型とβ2型が蛋白合成レベルで各々異なる変動を示すことを見いだしている。そこで、(1)Aキナーゼ(PKA)阻害剤としてA-3、PKC阻害剤としてスフィンゴシンあるいはスタウロスポリンを用い、PC12細胞の分化に対するこれら阻害剤の影響を調べた。diBtcAMPおよびアデニレートシクラーゼの活性化剤であるフォルスコリンによる分化誘導に対し、これら阻害剤はPC12細胞での神経突起様構造の伸展を、刺激24時間後で対照の70-40%に抑制した。(2)(1)の実験系における細胞での蛋白質リン酸化反応をin vivoの系で観察し、阻害剤非存在下で分化誘導した対照細胞のリン酸化反応と比較した。対照細胞では分子量35kDa、42kDaおよび51kDaの蛋白質(以下各々P35、P42、P51と省略)に顕著なリン酸化が認められ、いずれも経時的増加を示した。P35は現在までにS6蛋白質の同定されており、本実験系ではA-3により約30%のリン酸化が抑制されたが、スフィンゴシンでは無変化であった。P42とP51は未同定の蛋白質である。P42ではP35と同様の変化が観察されたが、P51ではスフィンゴシン存在下にリン酸化の有意な増加が検出され、A-3存在下では若干の増加傾向が見られた。これらの結果により、cAMP刺激によりP35、P42ではcAMPが、またP51ではPKCがリン酸化の制御に関与することが推測され、cAMPあるいはPKCを介する情報伝達系間でのクロストークの存在が示唆される。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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