研究課題/領域番号 |
04831010
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
三宅 なほみ 中京大学, 情報科学部, 教授 (00174144)
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研究分担者 |
土屋 孝文 中京大学, 情報科学部, 助手 (10227431)
小笠原 秀美 中京大学, 情報科学部, 助手 (60204054)
樋口 一枝 中京大学, 情報科学部, 助教授 (80228717)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 協調問題解決 / コンピュータネットワーク / コミュニケーション・ツール / コミュニケーション / 対話 |
研究概要 |
本研究は、コミュニケーション形態が問題解決過程と理解過程に及ぼす効果について実証的に検証し、その概念的な整理をすることを目指した。協調問題解決過程についての成果としては、パズルなどの定型問題を解く場面で二人による協調問題解決過程が一人での試行より有利になる条件に関して課題の種類においても被験者数においてもかなり大量のデータを集め、その全体をreflective debateという観点から考察した。この実験結果をまとめると、このような事態では、参加者同士それぞれ考えていることが互いに利用可能な形で「見える」ことと、後から互いに参照、加工編集可能であることの重要性が示唆された。これらの実験中に観察された相互作用をプロトコル分析などの手法によりさらに詳しく分析することにより今後より現実的な思考支援環境設計に向けてこれまでより具体的な洞察が得られることが期待される。また、コミュニケーション形態そのもののより直接的な効果を検証するための実験としては、コンピュータを介したコミュニケーションのためのツールを開発し、それを利用して、その上で直接表現手段を制御することによってコミュニケーションの形態が交渉の成立不成立などその成果に及ぼす影響を実証的に検証した。成果としては、顔の線画および記号を用いた一種の感情表現を簡便に利用できる機能を付加することによる効果について検証した。結果として、顔による付加情報を付け加えることでより柔軟なコミュニケーションが成立すること、また感情表現があることにより助言が受けやすくなるなどの傾向があることが示唆された。これらのツールは更に改良を加え、発展させる計画である。さらに、最終的なまとめとして、そのような実証研究の成果を他の研究例も含めて概観し、コミュニケーション過程を一種の問題解決過程と捉えてコミュニケーション過程と理解過程との関連性を理論的に考察した。
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