研究課題/領域番号 |
04832006
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤重 悟 筑波大学, 社会工学系, 教授 (10092321)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 劣モジュラ関数 / 劣モジュラ開発 / ネットワーク / グラフ / 大規模システム / 組合せ最適化 / 劣モジュラ解析 |
研究概要 |
本研究では、大規模組合せ的システムの劣モジュラ解析の基礎となる、(1)劣モジュラ関数または双劣モジュラ関数で定まる組合せ的多面体の構造、(2)フローやカットなどのネットワーク最適化、および(3)劣モジュラ関数最小化の実用的アルゴリズムを与える多面体上の最小ノルム点問題、について研究を行った。 その結果、(1)については、交差集合族上の劣モジュラ関数が非空基多面体を定めるか否かを判定するアルゴリズムを与え、二つの劣モジュラ・システムの共通部分問題に対して新解法を導いた。さらに、双劣モジュラ関数で定まる組合せ的多面体の構造を明らかにし、その多面体上の分離凸関数最小化問題に対する解法を与えた。また、双劣モジュラ関数と双方向フローの関係を明らかにした。 (2)については、最大平均カットを見出す効率的アルゴリズムおよび最小費用フロー問題に対する投機的縮約と呼ぶ新しい手法を導入し、その有効性を明らかにした。 (3)については、二つの多面体の最近点対を見出す双対アルゴリズムおよび多面体の超平面による切断面上の最小ノルム点を見出すアルゴリズムを与え、大規模問題への適用可能性を示した。 本研究において大規模組合せ的システムの劣モジュラ解析の基礎的道具となるいくつかのアルゴリズムを与えたが、劣モジュラ解析を、大規模組合せ的システムに対する強力な一つのアプローチとするにはまだまだ道具が不足しており、基本的問題の把握とアルゴリズムの開発をすると共に、一つ一つのアルゴリズムの高速化、実用化もさらに進める必要がある。
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