研究課題/領域番号 |
04832015
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
曽根 悟 東京大学, 工学部, 教授 (10010711)
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研究分担者 |
笠井 啓一 東京大学, 工学部, 助手 (70010923)
古関 隆章 東京大学, 工学部, 講師 (20211899)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 列車ダイヤ / 緩急結合輸送 / 地域分離輸送 / 直行輸送 / 選択停車 / 複々線 / 新交通システム / 分割・併合輸送 / 停車駅 / 急行 / 緩行 / OD / ダイヤ |
研究概要 |
研究の前段として列車ダイヤの基本的な評価量を整理するとともに、ダイヤの開発や評価の際に便利な表記法として、基準時間からの増分のみを表わす『増分表示ダイヤ』と停車損失時間を量子化し、計算機での検索等に資する『バイナリダイヤ』とを開発した。既存の列車ダイヤを典型的なパターンに分類整理して適合性を検討した結果、各駅停車のみのダイヤ、緩急結合輸送とその変形、地域分離輸送、直行輸送、選択停車についての性質と、需要との適合性を解明し、直行輸送を主体とする線区向きの新パターンを第6のパターンとして提案した。 狭義の停車パターンの研究として、まず需要をもとに、直接大きなODを直行輸送で賄う方法について、体系的な方法を編みだし、これを東海道新幹線に適用して有用性を確認した。次いで、通勤路線の多くに非常によい特性を持っていながら、現実には本格的なものが使われていない地域分離輸送の問題点を調べ、需要の少ない区間の利用者に対する乗換回数を減らす改善を体系的に行なって、現実的な路線に適用できるようにした。 選択停車によりサービス不能ODが出る問題について体系的に検討し、どのような場合にどこまでのサービスが可能であるかに関して十分な解と知見を得るに至った。さらに選択停車が有効に活用できる対象として複々線の急行線への応用と、複線区間への拡大適用についても検討し、非常に有効な場合があることを明らかにした。 通常の鉄道とは運転形態が異なる方式により、総停車回数を大幅に削減して、所要時間の短縮を図る可能性を検討して、群運行型超大量輸送新交通システムの提案およびソフト連結を用いた分割・併合輸送の提案を行なった。これらはいずれも利用者からは途中停車回数も乗換回数も少ない便利なサービスが、運行側からは平均速度も利用率も高い生産性の高い輸送が可能になり、今後の実用的観点からの開発研究が待たれるものである。
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