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ソフトウェア開発におけるヒューマン・エラーの防止

研究課題

研究課題/領域番号 04832036
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会システム工学
研究機関中央大学

研究代表者

中條 武志  中央大学, 理工学部管理工学科, 助教授 (40198106)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードソフトウェア開発 / ヒューマンエラー / 情報伝達エラー / 設計情報の文書化
研究概要

本研究では、ソフトウェアの品質・生産性に大きく影響する設計エンジニア間の情報伝達の問題に着目し、エラー防止の観点から重点管理すべき設計情報を明らかにすることを試みた。計測システム制御ソフトウェアの開発において実際に発生した314件の障害事例の調査を行い、各々の設計情報に対する有効な管理手段について検討した。結果として以下のことが分かった。
(1)機能設計情報理解ミスとインターフェイス設計情報理解ミスは、プログラムの種類に関係なく、常に60%以上を占めている。両者の比率は、ユーザーとのインターフェイスやハードウェアに近いプログラム群とこれらを繋ぐ中間層のプログラム群とでは異なっている。前者ではインターフェイス設計情報理解ミスが、後者では機能設計情報理解ミスが多い。
(2)機能設計情報理解ミスについては、a)要求の理解ミス、b)機能間の関連性の理解ミス、c)実行条件の理解ミス、d)システム状態の理解ミスが多い。a)及びb)はプログラムの種類によって特異的に、c)及びd)は全般的に発生している。これらのミスに対しては、ユーザー要求とプログラム機能、プログラムとその対象、システム運用条件とプログラム起動条件、機能実現のためのコードと状態操作のためのコード、の関連性を示した設計文書をそれぞれ作成し、それに基づく関連部分の確認を行うことが有効と考えられる。
(3)インターフェイス設計情報理解ミスについては、a)ハードウェア仕様理解ミス、b)OS仕様理解ミス、c)ファイル仕様理解ミス、d)モジュール仕様理解ミス、e)データ仕様理解ミスが多い。a)〜c)はプログラムの種類によって特異的に、d)及びe)は全般的に発生している。これらのミスに対しては、それぞれの情報をその内容、それが使われる設計プロセスの形態に応じた様式で文書化することが有効と考えられる。
(4)(3)-a)d)e)について、具体的な文書化の方法を実際の開発プロセスに適用し、エラー発生率を大幅に低減できることを確認した。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] KANEKO,T(第一著者;共著) NAKAJO,T: "Extraction of Transformations to be Tested from the Structured External Specification" Systems and Computer in Japan. 22. 26-44 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 久米 均(第一著者;共著) 中條 武志: "開発生産工程におけるヒューマンエラーの防止に関する研究" 旭硝子奨学会研究報告. 59. 91-102 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 中條 武志: "分解・点検作業におけるヒューマンエラーと危険予知" 電気評論. 77. 596-602 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 中條 武志(第一著者;共著): "定義参照関係の連鎖に基づくテストパス決定法" 電子情報通信学会論文誌. J75-D-I. 339-347 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] NAKAJO,T(第一著者;共著): "A Method of Identifying Latent Human Errors in Work Systems" Quality and Reliability Engineering International.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 中條 武志: "ソフトウェア開発における設計情報伝達エラーに関する調査研究" 中央大学理工学部紀要. 4. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] NAKAJO,T(第一著者;共著): "A Test Path Determination Method Based on Define-Use Chains" Systems and Computer in Japan.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] NAKAJO,T(第一著者;共著): "A Case History Development of a Foolproofing Interface Documentation System" IEEE Trans.Software Engineering.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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