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細胞容積調節の分子機構:容積調節性イオンチャネルの制御因子

研究課題

研究課題/領域番号 04833013
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分子細胞生物学
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

岡田 泰伸  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10025661)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード細胞容積調節 / Cl^-チャネル / アラキドン酸 / IP_3 / サイクリックAMP / ATP
研究概要

多くの細胞は自らの容積をいつも一定に保つメカニズムを持ち、たとえ低浸透圧環境下に置かれて膨張を強いられたとしてもすぐに元の容積へと復帰するところの調節性収縮(RVD:regulatory volume decrease)を示す。小腸上皮細胞ではこのRVDはK^+チャネルとCl^-チャネルの並列的活性化によるKCl流出とそれに駆動されてもたらされる水流出により達成されること、そしてこのK^+チャネルは細胞内Ca^<2+>濃度増により賦活化されること、そしてこのCa^<2+>濃度増をトリッガーするCa^<2+>流入は、非選択性カチオンチャネルを通ってもたらされることが私達のこれまでの研究で明かとなっている。本研究ではこの細胞容積調節機構に関与するイオンチャネル、特にCl^-チャネルの活性化を制御する因子をパッチクランプ全細胞記録法と生化学的定量法を併用して解明することを目的とする。
(1)最近私達はアラキドン酸によってヒト小腸上皮細胞のRVDが著しく抑制されることを見いだした。そこで、本細胞の容積調節性Cl^-チャネルに対するアラキドン酸の効果を調べたところ著しい抑制作用が見いだされた。(2)しかしながら、RVD過程における燐脂質・アラキドン酸代謝産物を定量したところ、IP_3もアラキドン酸も遊離せず、これらの容積調節機構とりわけ容積調節性イオンチャネル活性への制御的関与は否定された。(3)cyclic AMPの定量も行ったが、RVD過程における変化は認められず、また細胞内投与によっても容積調節性イオンチャネル活性に変化は見られず、この制御因子としての可能も否定された。(4)しかし、細胞内のATPを取り除くと容積調節性Cl^-チャネル活性は著しく抑制され、この非水解性ATPアナログはATPの代替をしうることから、ATPの非水解的結合がこのチャネル活性に不可欠であることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 久保 町子・岡田 泰伸: "Volume-regulatory Cl^-channel currents in cultured human epihelial cells." Journal of Physiology. 456. 351-371 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 泰伸ら: "Exocytosis upon osmotic swelling in human epiihelial cells." Biochimica et biophysica Acta. 1107. 201-205 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 泰伸: "小腸上皮細胞.ヒト:Inteshine 407" 生体の科学. 43. 378- (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 泰伸: "小腸上皮細胞の容積調節とイオンチャネル" 医学のあゆみ. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田 泰伸: "分子病理学(杉山武敏編)" 文光堂, (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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