研究課題/領域番号 |
04833024
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子細胞生物学
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
竹谷 茂 関西医科大学, 医学部, 講師 (20121949)
|
研究分担者 |
古川 高子 関西医科大学, 医学部, 助手 (00221557)
徳永 力雄 関西医科大学, 医学部, 教授 (40121959)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | エンドサイトーシス / ハプトグロビン / ハプトクロビンレセプター / トランスフェリンレセプター / リボヌクレオチトレダクターゼ / DNA合成 / ヘムオキシゲナーゼ |
研究概要 |
ヒト培養肝ガン細胞を用いてハプトグロビンレセプターの存否を調べた結果、ヒト肝初代培養細胞に較べて減少するがHep G2細胞に約6万個のレセプターが存在することがわかった。ヘモグロビンーヘムのハプトグロビンレセプターを介する取り込み機構を速度論的および電子顕微鏡法によって解析を行なった結果、リガンドおよびレセプターともエンドサイトーシス機構で細胞内へ取り込まれマルチベシクラー体に保持されることがわかった。マルチベシクラー体におけるヘモグロビンーハプトグロビンーハプトグロビンレセプター複合体は解離し、蛋白部分は分解され、ヘムの一部は核に移行し、ヘムオキシゲナーゼを始めとする数種類の蛋白質の遺伝子発現の調節に関与する事が示唆された。一部のヘムはミクロソームにあるヘムオキシゲナーゼによって鉄に分解され再利用された。ハプトグロビンレセプターのリサイクリングはほとんど観察されず、むしろリガンドによるダウンレギュレーションが認められた。現在ハプトグロビンレセプターの発現クローニングを遂行中である。トランスフェリン鉄の細胞内利用についても研究を行なった。細胞に鉄イオンのキレーターであるデスフェラールを加えると、DNA合成の顕著な低下が認められた。それに伴なって細胞増殖も停止した。トランスフェリンレセプターのモノクローナル抗体で細胞を処理するとトランスフェリンのエンドサイトーシスによる取り込みが低下し、さらに細胞内DNA合成が低下した。DNA合成の低下の原因を探るために、DNA合成の律速酵素であり鉄要求性蛋白質であるリボヌクレオチドレダクターゼ活性を測定した結果、モノクローナル抗体で処理した細胞のリボヌクレオチドレダクターゼ活性は著しく低下することがわかった。従って、トランスフェリン鉄の細胞内利用の最も重要なものとしてDNA合成への関与が明らかになった
|