研究課題/領域番号 |
04833025
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子細胞生物学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
松原 弘明 関西医科大学, 医学部, 助手 (10239072)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 心房性Na利尿ホルモン / 甲状腺ホルモン応答領域 / 分子生物学 / 遺伝子 / 心房細胞 / 心房性ナトリウム利尿ホルモン |
研究概要 |
心房性Na利尿ホルモン(ANF)は心房において合成・分泌される血管拡張・Na利尿作用を持つホルモンである。私達はANFの合成・分泌機序に焦点を当て研究をすすめ甲状腺ホルモン(T3)が調節因子の一つである事を初めて見い出した。T3はANFmRNAも増加させnuclear run off法により核転写レベルで調節されている事を発見した。ANF上流域には典型的な甲状腺ホルモン応答領域(TRE)が存在しなかった。 ANF遺伝子に特異的なTREを決定する目的でHarvard大学医学部Seidman博士より上流2.4kbを含むクローンを譲与され、上流より下流方向に連続的に短縮化しCAT遺伝子に連結した。心房細胞ではT3核受容体の発見は極小量であるためラットT3α受容体cDNAを発現ベクターに挿入し、上流のCAT constructとともに心房細胞に導入しTREの同定を行った。上流108bpから64bpにTREの存在を確認した。この-108〜-64のDNA断片をプローブとしてゲルシフト法を行いT3で誘導される特異核蛋白の存在を確認した。この領域内にはこれまで報告された典型的TRE配列は検出できずANF遺伝子特異的TREが存在すると考えられた。 このように私達はANF遺伝子が上流108〜64bpに存在するTREを介して甲状腺ホルモンによる転写誘導をおこない蛋白の合成・分泌を刺激する事を初めて明らかにした。
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