研究概要 |
旧ソ連については,環境保全型市場経済化と資金源泉の動向をみるために,ロシアを中心として産業構造,投資構造,貿易構造の現状を詳しくフォローアップし,局時に金融・財政政策の有効性,為替レートの変動,民営化の進捗状況を円念に調査した。ロシアについてはマクロと産業部門別の研究だけでなく,構成地域別にも以上の調査を行った。ロシア,東欧経済の産業連関分析を実行し,それと環境分析とをリンクさせる準備を整えた。ロシアの債務返済能力を判定する場合の決め手となる対第三国貿易ならびに対旧ソ連との間の貿易を分析した成果としては,「ロシアの1992年貿易実績」Discussion Paper Series A,No.244,1993,ならびに「旧ソ連から第三国へ‥‥外を向くロシアの貿易」(『エコノミスト』1993年6月22日)を発表した。より総合的な現状分析としては,「新生ロシアの500日」(『ロシア研究』No.17,1993)ならびに「ロシア経済の現状」(日本輸出入銀行海外投資研究所『CIS研究会報告書』1994年)を成果として挙げることができる。また,より専門的な産業構造と貿易構造の分析ならびに価格構造分析を行った成果として,“Output and PriceStructure of the Russian Economy,“Economic Systems Research,Vol.5,No.2,1993を発表した。さらに,ロシアの工業生産構造とロシア極東とについて生産分析と産業連関分析を総合的に行ったものとして,「ロシアの経済成長と産業構造の変化」(環日本海交流圏新潟国際フォーラム,1994年2月18日)を発表した。さらに,ウクライナなどの分析も含むものとして,「ロシア経済の構造:1990-1993年」(『経済研究』第45巻第2号,1994年4月)が公表される。
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