研究課題/領域番号 |
04836007
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
老化(加齢)
|
研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
安田 年博 福井医科大学, 医学部, 助教授 (80175645)
|
研究分担者 |
灘野 大太 福井医科大学, 医学部, 助手 (00228074)
岸 紘一郎 福井医科大学, 医学部, 教授 (30169841)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 老化 / 脳 / タンパク質 / 免疫学的検出 / カルモジュリン / リボヌクレアーゼ / アイソザイム / 電気泳動法 |
研究概要 |
1.0-40歳までのヒト大脳中には検出できるが、それ以降の年齢層では含量が著しく減少するcalmodulin様活性を有す蛋白質(ARPB)を見出した。今回精製ARPBを家兎に注射し作製した免疫血清を用いてARPBの免疫学的性状を解析した。(1)ARPBの家兎に対する免疫原性は低く、生化学的性状とともに免疫原性に関してもARPBはcalmodulinに類似していた。(2)ARPBが認められる若年者由来の各種臓器によるARPB免疫血清の吸収実験から、APRBは免疫学的に脳特異的であることが知られた。(3)さまざまな年齢層由来の脳による吸収実験から、今回作製した免疫血清には40歳以上の壮年及び老年者の脳成分と交差反応を示す抗体も存在するが、明らかに若年者に特異的な脳成分に対する抗体を含有していた。(4)ARPB免疫血清はcalmodulinと交差反応を呈した。以上の結果から、ARPBとcalmodulinとの間の免疫学的類似性が認められることが明らかになった。このARPB免疫血清は抗体価が極めて低いため詳細な免疫学的検索には利用出来なかった。より抗体価の高い特異抗体の作製が今後の課題となった。 2.ヒトリボ核酸分解酵素(RNase)活性は年齢依存性を示すだけではなく、Alzheimer病変に伴い変動を生じることが知られている。今回分子多様性を考慮した2種類のRNaseアイソザイム解析法を確立した。(1)等電点電気泳動の高分解能に見合うRNase活性染色法として、DAFO法を開発した。DAFO法は高感度(0.1ng以下のRNase Aを検出)であるうえ、免疫ブロット法に匹敵するような高分解能を有していた。DAFO法はアイソトープなどの特殊な試薬を必要とせず汎用性は極めて高かった。(2)ヒトRNaseの部分アミノ酸配列に相当する合成ペプチドに対する抗体は、RNaseアイソザイムの検出やRNaseの免疫学的同定に極めて有用であった。
|