研究課題/領域番号 |
04836021
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
老化(加齢)
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 保 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (00237942)
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研究分担者 |
辻村 敦 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50236890)
大熊 誠太郎 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30152086)
平澤 泰介 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40079851)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 発生 / 神経 / 骨代謝 / 遺伝子発現 / Xenopos laevis / development / 骨芽細胞 |
研究概要 |
我々がマウス骨芽細胞から単離したosf-1は、骨芽細胞の増殖および分化を促進する機能をもち、ヒト、ウシ、マウス、ラットで高度に保存されていることからOSF-1が骨代謝において重要な機能を担っていると考え、まず骨粗鬆症との関係についての研究を行た。これまで直接的には確認されていなかったヒト骨芽細胞でのOSF-1の発現をmRNAレベルで確認し。その塩基配列を決定し、先に本研究者等がヒト脳から単離したものと全く同一であることを確認した。次に、骨粗鬆症患者および健常人の骨折治療時に得られる骨組織を培養し、OSF-1,オステオカルシン、タイプIコラーゲンの発現量を比較したところ、骨粗鬆症患者由来の骨芽細胞における発現量を健常者のものを100%として示すと、コラーゲンが129.0±8.8%とやや増加傾向が見られたが、OSF-195.0±13.5%,オステオカルシン 99.3%±24.0%と有意な変化は見られなかった。また、骨粗鬆症患者由来のOSF-1cDNAの塩基配列に関しても健常者由来のものと差は見られなかった。そこで骨代謝における役割を解明するために、ヒトOSF-1を骨組織特異的に過剰発現するトランスジェニックマウスを作製しビタミンD制限食で長期飼育して骨組織を観察しているが、今のところコントロールに比して有為な差は、観察されていない。 OSF-1は、発生後期においても顕著な発現が見られることがマウス、ラットを用いた実験によって報告されているが、骨形成因子であるBMPなども、初期発生においては、胚軸決定に重要な機能を持っていることから、OSF-1が発生分化に関与する機能を調べるため、発生過程の研究が進んいるアフリカツメガエルのosf-1ホモログのcDNAのクローニングを行った。得られたクローン(x-osf-1)は、ヒトOSF-1とアミノ酸レベルで約85%のホモロジーを持ち、OSF-1は、脊椎動物全体にわたって高度に保存され、生体にとって重要な機能を担っていることが示唆された。x-osf-1は、尾芽胚期において発現し、神経領域、特に後脳付近に極在して強い発現が見られ,神経系の形成において、細分化された特定神経組織の分化発生の制御を行っている因子であると考えられる。osf-1と遺伝子ファミリーを形成するミッドカイン(MK)のcDNAクローン(x-mk)も得られたが、その発現は、未受精卵においても発現が見られ、神経胚期頃から急激に発現が増加し、尾芽胚期には減少した。x-mkの発現は、神経領域のみに限定されず、おそらく発生段階においては、胚全体の発生を制御している因子であると考えられる。
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