研究課題/領域番号 |
04F03208
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
羽田 亨 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授
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研究分担者 |
MUNOZ Victor 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 外国人特別研究員
VICTOR Munoz 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 相対論的プラズマ / アルフヴェン波動 / パラメトリック不安定性 / 崩壊不安定性 / 粒子加速 / 電子・陽電子プラズマ / 非線形波動 |
研究概要 |
電子・陽電子プラズマ中の大振幅アルフヴェン波動の崩壊不安定性は、非線形物理過程として非常に興味深い研究対象であるのみならず、天体物理の諸現象、特に磁気流体乱流の生成、宇宙線の加速などに密接に関わる重要な研究課題である。本研究では天体物理学への応用を念頭に、これまで行われていない相対論的アルフヴェン波動の崩壊不安定性の非線形発展過程を計算機シミュレーションにより解析することにより、相対論的アルフヴェン波動の分散関係(平行伝播、斜め伝播の場合について)を求め、またアルフヴェン波のパラメトリック不安定性の理論的計算、崩壊不安定性および自己変調不安定性の長時間発展、さらにこれらに伴う粒子加速・加熱について研究した。 1.大振幅アルフヴェン波動の分散関係を、相対論的効果を取り入れた上で厳密に求めた。得られた解は、計算機実験の初期値として用いることができるものである。また、波動の伝播方向が背景磁場に対して斜めである場合について、シューティング法により数値的に解を求めた。斜め伝播の場合には、線形波動の場合と同様に分散関係の縮退が解け、アルフヴェン波動、光波のいずれに対しても2本の分散曲線が得られた。 2.平行伝播の有限振幅アルフヴェン波を親波とする場合のパラメトリック不安定性を、相対論的効果を厳密にとりいれたうえで理論的に解析した。非相対論的な場合と異なり、波動の振幅が大きくなるにつれ、崩壊不安定性よりも自己変調不安定性の成長率が大きくなる傾向がある。これは、粒子コードを用いた計算機実験の結果とよく一致する。 3.1次元電磁粒子コードを用いた計算機実験により、有限振幅相対論的アルフヴェン波動の長時間発展を求めた。親波の振幅が比較的小さい場合には、崩壊不安定性が卓越するが、親波の振幅が大きい場合には、新しい自己変調型の不安定性が卓越することがわかった。この不安定性にともない、主として磁力線に垂直方向に、著しい粒子加速が実現することを見出した。 4.沿磁力線方向には運動論的、磁力線に垂直方向には流体的な枠組みを用いて、相対論的アルフヴェン波のパラメトリック不安定性を解析する手法を確立した。
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