研究課題/領域番号 |
04F03725
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
竹内 邦良 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授
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研究分担者 |
KIEM A. S.
KIEM ANTHONY STUART 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | El Nino / Southern Oscillation / climate variability / hydrology / decadal / IPO / ENSO / IOD |
研究概要 |
本研究の目的は、季節、年々から数10年スケールの気候変動の原因と東アジア-太平洋地域における気候変動インパクトを明らかし、これらの予測を実現する事である。さらに、水文モデルによる水資源の将来予測や流域水資源管理における気候変動の影響の解析・予測を目指す。 本年度は、広域・長期の気候変動に関する情報をローカルな流域水文情報へ変換するためツールとして、水文モデルYHyMの分布型流出モデルBTOPMCの改良を行った。主な改良点は(1)流域内の土壌、植生、蒸発散の不均一性の再現手法の改良(2)地上観測データ整備が十分/不十分な流域における適用性の向上である。さらに、黄河流域、メコン川流域、Kalu川流域(スリランカ)を対象にして流出シミュレーションを行った。 またENSOやIODを指標として降水量と流出量データを基に対象地域の気候変動の影響を解析し、以下の点を明らかにした。(1)東オーストラリアのENSOの降水および流出量へのインパクトは非常に強く、降水量および流出量はエルニーニョ時に平均より小さく、逆にラニーニャ時に平均より大きい。(2)ENSOインパクトの強さと頻度はIPOに影響され、10年/数10年スケールでの強調/抑制ENSOインパクトに帰着する。(3)東南アジア(スリランカ、メコン川流域、黄河流域)では、降水量と流出量の気候変化のインパクトは東オーストラリアと比較してさらに複雑である。(4)ENSOは東南アジァにおいてもインパクトが見られるが、IODの影響も非常に大きい。IODは領域の場所とENSO/IODフェーズに依存するENSOの影響を強調/抑制したりする。(5)ENSOは降水量だけでなく雪に関しても直接的な影響を持つ。これは、春季、夏季における河川流量に対しての間接的なインパクトである。(6)上記のENSO, IODの解析は流量予測精度および予測リードタイムの改善に寄与するもめと考えられる。
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