研究概要 |
本研究のバーチャルリアリティコンテンツのための記述方式を提案し,複雑で動的なコンテンツ生成を可能にすることである,VRはリアルタイム相互作用が可能なコンデンツを提供する先端メディアである.これまでも3次元グラフィックモデルを表現するためのさまざまな技術はあるが,VRにおいては対話型のコンテンツを生成するプラットフォームが必要になる. 基本的にVRは3次元モデルだけではなくビデオ,オーディオなどのようなマルチメディアコンテンツを含み,ユーザとの相互作用のために多様な入出力インターフェース装置が存在する.本研究ではVRコンテンツ記述のために,既に標準化されている言語X3DとSMILを応用した。X3Dを用いて三次元モデルの空間的関係をScene Graphとして階層的に記述し,SMILを用いて3次元モデルを含むマルチメディアとインタフェースの時間的関係をTime Graphとして記述した. 本研究で開発したプラットフォームは,カーネル,モジュール,Scene Graph, Time Graphから構成される.カーネルは3次元モデルのリアルタイムレンダリングを担当し,モジュールは機能拡張のために定義される。Scene GraphはX3D形式のファイルにより3次元のモデルを記述され,Time GraphはSMIL形式により記述されモジュールとScene Graph内のノードを時間制御する。Time Graphを通じてマルチメディアコンテンツの制御やインタフェース入力に対応するインタラクションを,Scene Graphやモジュールに直接記述することなく実現することが可能になる. 開発したプラットフォームを用いることで,マルチメディアコンテンツとインタフェースを統合し複雑で動的な対話型シナリオを持つVRコンテンツを容易に制作することが可能になった.
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