研究課題/領域番号 |
04F04059
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
生物物理・化学物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩佐 和晃 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授
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研究分担者 |
HAO Lijie 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 強相関電子系の物理 / 充填スクッテルダイト / 中性子散乱 / 放射光X線散乱 / 重い電子状態 / 金属-非金属転移 / 磁気励起 / Pr充填スクッテルダイト / 四重極秩序 / 金属-絶縁体転移 |
研究概要 |
充填スクッテルダイトのうち三価イオンあたり複数のf電子がイオンから供給される希土類元素を含む化合物では、重い電子状態の可能性・電子多極子秩序の相転移などが発見されている。これらの物質における電子状態を理解するため、希土類イオンあたり2個の4f電子が供給されるPr充填系および3個が供給されるNd充填系の物性を中性子散乱法および放射光X線散乱法により研究した。 ・PrFe_4P_<12>の重い電子状態と反強四重極秩序相転移が注目されている。これら特異な物性をもたらすPr 4f電子の基底状態を明らかにするため、相転移が抑制されたLa希釈系の磁気励起測定を試みた。1.6Kの低温まで磁気励起エネルギースペクトルは準弾性的にブロードであり、基底状態としてキャリアーと強く混成している4f電子状態が明らかとなった。また散乱断面積の定量的な評価を行ったところ、結晶場擬似四重項状態で近藤効果が強く効いているとするモデルとよく対応することがわかった。 ・PrRu_4P_<12>において63Kで金属から非金属的に相転移する時、二種類の異なるPrイオンの4f電子状態が周期配列することを非弾性中性子散乱と偏極中性子回折により明らかにしていた。さらに放射光X線共鳴散乱実験を実施したところ、Pr L_<III>吸収端近傍で同様の周期構造の観測に成功し、4f電子状態の変化が金属-非金属転移に伴って現れることを見いだした。 ・NdFe_4P_<12>は2Kで強磁性秩序転移を示すが、100K以下では高密度近藤効果物質のように電気抵抗の増大を示す系である。この物質の低エネルギー磁気励起測定を試みたところ、数meVの範囲に準弾性的な散乱強度が見られ、キャリアーとNd 4f電子の混成の可能性を得た。 ・NdOs_4Sb_<12>も0.9Kで強磁性転移を示しながら、大きな電子比熱係数をとる重い電子的な物質である。この物質を合成し、4f電子の結晶場分裂状態を中性子非弾性散乱法で調べた。23meVと30meVに明瞭な結晶場励起ピークを観測し、基本的に4f電子はNdに局在することが明らかとなった。 ・上記の成果を含む報告を強相関電子系国際会議SCES'05や日本物理学会などで行った。
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