研究概要 |
磁性流体の微小重力環境下での熱磁気自然対流問題についての研究を行った.まず本年度は,発熱体を持つ自然対流についての基礎実験機を作成して,初期的な流れの情報を得た.またこれらの可視化情報をもとに数値シミュレーションコードを作成し,初期的な演算を行った.これらの結果について,まとめた成果を国内学会で発表を行うとともに,国際科学技術雑誌に投稿した. 具体的には,内部発熱体がある場合についての二次元的な流れ場を得るために,スモークワイヤー法により流れ場(無磁場時)を求め,これに対するシミュレーションを行い,計算の妥当性について確認した.さらに,宇宙での冷却問題に対応するため,これら二次元系について無重力下での回転系を考えた熱磁気対流について,安定性理論(線形理論)により解析を行った.これらの結果,回転系では有磁場時において,重力相当の影響が発現し,流れの安定性に大きく影響を及ぼす他,磁場により伝熱特性が向上する結果が得られた.
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