研究課題/領域番号 |
04F04124
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
巽 和行 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授
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研究分担者 |
ZHANG Chi 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 外国人特別研究員
張 弛 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ニッケル / 集積化 / 環状クラスター / チオラート / チオエーテル / 包接化合物 |
研究概要 |
前年度に引き続き、チオエーテル-チオラート混合型配位子を用いたニッケルの集積化を検討し、以下の成果をあげた。 前年度の研究において、チオラート架橋2核ニッケル錯体[NiCl(μ-SCH_2CH_2SMe)]_2にかさ高いKS'Buをメタノール中で作用させた場合、これまでに合成例のない大環状構造をもつ環状10核ニッケルチオラート錯体[Ni(μ-SCH_2CH_2SMe)(μ-SiBu)]_<10>が高選択的に得られることを見いだした。この10核錯体は、ベンゼン/ヘキサメチルジシロキサンを用いて結晶化すると環の空孔にベンゼン1分子をゲスト分子として取り込み、その結果Ni_<10>S_<20>環は対象な円構造をとることがわかった。またベンゼンの代わりにトルエンを用いて結晶化した場合には、トルエン分子は環内には取り込まれず、配位子のチオエーテル鎖の末端が空孔に入り込み、環が楕円形になることがわかった。この結果は、得られたチオラート架橋ニッケル10核構造が比較的柔軟な環構造を持つことを示す興味深い結果である。そこで、チオエーテル-チオラート混合型配位子のチオエーテル上の置換基をエチル基に代えたKSCH2CH2SEtを用いてニッケル錯体の合成を検討したところ、同様に環状10核ニッケル錯体[Ni(μ-SCH_2CH_2SEt)(μ-StBu)]_<10>が得られた。X線構造解析の結果、トルエンやクロロベンゼンを用いて結晶化した場合にもトルエン分子が環内に取り込まれることがわかった。また10核錯体に加えて、より大きな環構造をもつ環状12核ニッケルチオラート錯体が生成していることもわかった
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