研究課題/領域番号 |
04F04279
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石山 修武 早稲田大学, 理工学術院, 教授
|
研究分担者 |
HAIRIHAN M. 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
HAIRIHAN M 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
海 日汗 早稲田大学, 理工学部, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 遊牧都市 / 遊牧民 / 移動住居 / ゲル / 生態移民 / エコロジカルな移動住居 / 内モンゴル / 居住形態 / 遊牧生活様式 |
研究概要 |
巨大化していく「遊牧大都市」の二つの流れ: 1、大都市原住民の都市から草原への侵入(草原の別荘地化) 大都市原住民はアパートに住み、定住生活を営みながら、都市の近辺に、自然環境が最も奇麗な草原を個人の別荘地として購入し、夏の時期に避暑地で過すという定住生活様式を持っている。私有地された草原の中で移動の必要性がなくなっているため、低層家屋及びゲルの二つ種類の住宅を持つ家族が多くなっている。都市の定住民にとって、夏の草原生活はリッチな生活の象徴になっている。 しかし、私有地が持てない遊牧民は草を求め、都市から遠く離れた草原で遊牧生活を営むことしか出来なくなったため、大都市との交流が難しくなり、情報収集と子供の教育、生活必要品の購入など様々な面で局限され、近代化の遅れなど都市原住民との生活格差が著しくなりつつある。移動生活を営む遊牧民の生活様式はやはりゲル生活である。 2、遊牧民の草原から大都市への流入(都市生態の悪化) その一方、大都市近郊に集中した遊牧民は定住したゲルに住み、安定収入も得られないまま苦しい生活に強いられている。遊牧生活に必要な羊も持たないため、草原に戻ることさえ出来ない状態にいる。大都市近郊に多く見られる定住式ゲルは貧しい人の住まいの象徴になり、都市生態を悪化しているのが現状である。 エコロジカルな移動居住の基本スタイル: 草原の遊牧民と大都市原住民と生活格差を解決する方法は草原遊牧民を都市と草原の間に簡単に行き帰りができる環境と政策を作ることである。草原の別荘化と都市近郊のゲル村の存在が草原の遊牧民の都市から草原へ、又草原から都市への行き帰りの道を切断しているとも言える。草原へと巨大化していく「遊牧大都市」の存在こそ草原砂漠化を引き起こす最も大きい要因の一つとなる。遊牧大都市が破壊し、遊牧地域に分散していくことは21世紀における遊牧国家の基本スタイルになるのではないかと思われる。その中、定住性と移動性の両方面を持つ住居こそ遊牧民の生活様式に適することになるため、移動性を持つゲルを定住生活に必要な功能性をもたせることはエコロジカルな移動居住の基本スタイルになるのではないかと思われる。
|