研究課題/領域番号 |
04F04430
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
鮫島 一彦 高知大学, 農学部, 教授
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研究分担者 |
KESHK Sherif 高知大学, 農学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | バクテリアセルロース / ケナフ / 医療材料 / 生物資源 / セルロース |
研究概要 |
原料であるバクテリアセルロースの調整法に関する予実験と、世界的にも注目されている繊維作物であるケナフの原料処理に関する実験を行った。前者ではバクテリアセルロースの製造培地にリグニンスルホン酸を添加すると収量が大幅に増加することを6種類の菌株で確認した。また、リグニンスルホン酸添加培地で製造したバクテリアセルロースのシート強度も大きくなることを見出した。これらの成果は今後の展開の基礎をなすものである。また、炭素源の種類によってバクテリアセルロースの収量が異なることを基礎的に検討した結果もAfrican Journal of Biotechnologyに投稿し、2005年6月に印刷された。ケナフ原料についても、高粘度ケナフ靭皮パルプについて基礎的に検討し、Japan Tappi(日本紙パルプ技術協会誌)に英文で投稿し、2005年12月に印刷された。 以上の原料バクテリアセルロースと高粘度ケナフ靭皮パルプに関する知見をもとに、最終目的である医療用の微結晶セルロースの製造法にっいても検討を行った。最近になって、両者から微結晶セルロースを単離することに成功した。まだ、初期的な段階ではあるが、この成果をチェコ共和国で2006年2月に開催される国際会議Medicinal Chemistry Conferenceで発表した。 最終目標である医療用の錠剤を成型するときに用いる「セルロース系の直接圧縮賦形材の開発」には、原料から微結晶セルロースを収量良く得ることが必要である。現在のところ、バクテリアセルロースからは微量の微結晶セルロースが得られているに過ぎない。しかし、この微結晶はセルロースI形であり、アルカリ可溶化が実現したことは特記される。ケナフ繊維からの微結晶はセルロースII形であり、既に収量は良好であるので、実際の賦形材としての評価が可能な段階にある。
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