研究課題/領域番号 |
04F04439
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
環境影響評価・環境政策
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
露木 聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授
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研究分担者 |
PHUA Mui-How 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 泥炭湿地林 / 森林火災 / NBR / 主成分分析 / NDWI / QuickBird / クリアス半島 / マルチスケールリモートセンシング / マレーシア / QuickBird衛星 / STOP衛星 / GLS / SPOT衛星 / GIS |
研究概要 |
本研究で開発した森林火災被災地の推定手法は、植生指数の差分とノイズ除去による簡便なものである。植生指数には中解像度衛星データを利用したNBRまたはNDWIが利用可能であるが、大気効果の影響を受け難い後者が有利である。ノイズ除去は、過大推定された被災候補地の排除のために必要である。本研究結果によれば、半島の良好な泥炭湿地林の半分が、劣化した泥炭湿地林の1/10が1998年の森林火災により消失した。ビンスルック森林保護区の保護林としての役割は重度に損なわれたが、クリアス保護区ではわずかな面積が被災したのみであった。 複数回のENSOにより被災した泥炭湿地林の把握では、1998年のENSOにより発生した火災は、特に良好な泥炭湿地林にとって壊滅的で、劣化した泥炭湿地林では1998年から2003年にかけて被災面積が増加したことが明らかになった。また、被災経験のある泥炭湿地林は再発した森林火災の影響を受けやすいことが示された。本手法は簡便であるが、複数回ENSOによる撹乱を受けた他の熱帯地域に対しても、火災の回数や影響範囲に関する定量的な情報を与えることが可能である。 QuickBirdデータを利用した詳細状況の把握のためにピクセルベースとオブジェクトベースの土地被覆分類手法の性能を比較した。セグメントを小さくした場合には、オブジェクトベースでカッパ係数94%と、ピクセルベースより5%高い分類精度を示した。さらに、森林タイプと輝度値幅には大きな関連が見られたことから、立木本数密度(疎中密)に応じて輝度値幅を区分したところ単木抽出精度が大幅に向上した。5×5局所最大値フィルタを用いた時に最も精度が高く、10%の過大推定で決定係数0.74であった。 このような中解像度と高解像度衛星データの組み合わせが、より効果的で戦略的な熱帯地方の火災管理のためには有望なアプローチであることがわかった。
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