研究課題/領域番号 |
04F04500
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
河野 道生 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授
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研究分担者 |
ABROUN Saeid 山口大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 骨髄腫細胞 / SDF-1 / Galectin-1 / IL-6 / CD45 / CD45RA / CD45R0 / 骨髄腫 / NF-kB / CXCR4 |
研究概要 |
ヒト骨髄腫細胞のin vitro増殖系の確立を目指した。骨髄ストローマ細胞から特異的に産生される分子の中で、SRF-1とGalectin-1に注目した。まず、SDF-1受容体(CXCR4)の骨髄腫細胞における発現をフローサイトメーターで解析した。骨髄腫細胞はCXCR4を発現していたが、成熟型骨髄腫細胞で強く発現していた。実際に、患者骨髄腫細胞にSDF-1とGalectin-1を添加してin vitro培養すると、確かにその生存は維持された。未熟型骨髄腫細胞では、IL-6を更に添加することで、その生存が維持された。更に、Galectin-1の生存・増殖の維持作用は、細胞膜上のCD45アイソフォームの発現有無により規定されていた。すなわち、CD45RA発現しているB細胞株等では、Galectin-1はその生存・増殖を強く抑制した。逆に、CD45RO発現あるいはCD45陰性の骨髄腫細胞ではその生存・増殖は維持された。細胞内シグナル伝達を解析すると、CD45RA発現細胞ではGalectin-1投与によりMAPK活性が抑制されることが明らかとなった。以上、本年度の研究成果により、ヒト患者骨髄腫細胞をin vitro培養維持するにはSDF-1とGalectin-1の添加が極めて有効であることが明らかになった。特に、Galectin-1はCD45アイソフォームの発現により作用が全く異なることがわかり、骨髄単核球分画を培養材料に使用する場合、Galectin-1添加は骨髄腫細胞の生存・増殖の維持に極めて好都合であることが明らかとなった。今後、このin vitro培養系を用いることで、ヒト骨髄腫細胞の生存・増殖の機構が更に明らかにできると考えられる。
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