研究課題/領域番号 |
04F04565
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | (財)神奈川科学技術アカデミー |
研究代表者 |
藤嶋 昭 (財)神奈川科学技術アカデミー, 光科学重点研究室, 理事長兼室長
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研究分担者 |
金 明 (財)神奈川科学技術アカデミー, 光科学重点研究室, 外国人特別研究員
JIN MING (財)神奈川科学技術アカデミー, 光科学重点研究室, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 光触媒 / 酸化チタン / ナノファイバー / 可視光応答型光触媒 / ゴムの劣化 / TiO_2コーティング |
研究概要 |
〔研究テーマ〕TiO_2/SiO_2系ナノファイバー光触媒の研究 TiO_2/SiO_2系ナノコンポジットファイバーは高い光触媒特性と熱安定性および低熱膨張特性が期待できる優れた材料である。従来の手法で作製される同ファイバーはTiO_2の結晶性が低いため十分な光触媒特性が出ない、またファイバーの機械的強度が弱いなどの問題があった。 そこで、これらの問題を改善すべくTiO_2源として日本エアロジル製P-25とSiO_2源としてTEOS(Tetraethoxysilane)の複合ゾルを用いて、エレクトロスピニング法によるTiO_2/SiO_2ナノコンポジットファイバーについて研究を行った。エレクトロスピニング法は特に極細径のポリマーファイバーの作製法として用いられており、無機系化合物のナノファイバー作製などにも応用されている。TiO_2ナノ粒子およびPVP(polyvinylpyrolidone)をエタノールに分散させ、またSiO_2源としてTEOSとPDMS(polydimethylsiloxane)のエタノール溶液を作成し、Ti:Siの比が1:2になるように混合し、エレクトロスピニング用溶液とした。その溶液を用いてエレクトロスピニング法により20KVの電圧を印加しナノファイバーを作製した。その結果、高い機械的強度を有するSi-O-Si結合鎖で構成されるSiO_2ファイバーにTiO_2ナノ粒子が埋め込まれた構造を持つ径500nm〜700nmのSiO_2/TiO_2ナノコンポジットファイバーが得られた。得られたファイバーについて硝酸銀による光触媒活性評価およびアセトアルデヒドの光分解による光触媒活性評価試験の結果、優れた光触媒活性を有することが解った。特にアセトアルデヒドの光分解反応においては、ファイバー形状にすることで、同様の手法で作製されたフィルムと比較して、約15倍の光触媒活性向上があることが解った。 この技術の応用として、可視光応答化を図るため銀ドープTiO_2ベースナノファイバーについて研究を進めた。Ag:Ti比を1:50とし、同様にエレクトロスピニング法により銀ドープTiO_2ナノファイバーを作製した。得られた銀ドーブナノファイバーにUV照射と可視光照射を繰り返すことによりAg←→Ag_2Oの可逆反応が生じるという興味ある結果が得られた。
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