研究課題/領域番号 |
04F04768
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
園芸学・造園学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
弦間 洋 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授
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研究分担者 |
GENI Carmen Zanol 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 外国人特別研究員
GENI Carmem Zanol 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ニホンナシ / 休眠 / Redox / グルタチオン / endo-dormancy / 水チャネル遺伝子 / ABA生合成遺伝子 / AOX遺伝子 |
研究概要 |
モモなどの落葉果樹の休眠打破には酸化還元状態が変化、それに関連した酵素活性が著しく変化することが報告されている。そこで、昨年の成果に基づき、ニホンナシの芽の休眠制御機構を解明するため、はめおよび混合花芽における休眠期のグルタチオン等の抗酸化化合物の変動とグルタチオン還元酵素(GR)およびシアン耐性呼吸末端酸化酵素(AOX)活性について精査した。すなわち、‘幸水'成木から秋季〜春季まで発育枝を採取して、休眠の深度の計測との関係を、上部・中部・基部の葉芽および混合花芽内の抗酸化化合物について調査した。また、ポット植え‘幸水'を用い、ガラス温室(12℃以上)、人工気象室(20℃±1℃)で栽培し、低温遭遇をさせない区を設けた。対照区として露地(温度は成り行き)で栽培した同様のポット樹を用いた。これらについて、先の抗酸化化合物の変化とGRとAOX活性について調査した。その結果、成木では葉芽が混合花芽より早く、上部と基部の芽が中部の芽よりも早く休眠の最深期に入った。全グルタチオン含量はどの部位の芽についても休眠導入期で低く、休眠打破記に高くなっていた。また、酸化型グルタチオンに対する還元型グルタチオンの割合は最深期では低かったが、休眠打破後の芽では高かった。ポット樹の試験では、休眠打破直前の芽において酸化型グルタチオンに対する還元型グルタチオンの割合と、GR活性が高くなっていた。低温遭遇させなかった区の芽におけるAOX活性の測定結果から、その活性は露地区(低温遭遇区)に比べ低く、一方、露地区では、自発休眠打破後でその活性が高いことを認めた。さらに現在、AOX遺伝子発現について解析中である。 以上のように、ニホンナシの休眠芽の打破にはRedox(酸化還元状態)の変化が関与することを示唆した。
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