研究概要 |
MEMS(マイクロ電子機械系)を具体的題材として取り上げ,対話型進化計算(IEC)技術を導入することで,評価関数やルールで記述し難い専門知識や経験を,設計に反映できる新しい技術開発を行った.具体的には以下の取り組みを行い,以下の成果を得た. (1)自動設計とIEC設計の組合せ IECユーザ疲労軽減のために,コンピュータの自動化(従来の進化的多目的最適化)とMEMS設計者の視覚的判断(IEC)の新しい組合せ方法を提案し,主観評価実験で2003年のJSPS Summer Programの成果としての提案手法を超えることを確認した.成果はICMLC2005で発表し,SpringerのLecture Notes on Artificial Intelligencesに選択掲載された. (2)オンライン知識組込法とIECとの組合せ IECベースの設計過程で浮かんだMEMS設計のアイデアをマニュアルで直接反映させるユーザインタフェースをIECユーザインタフェースに組み込むことで,最適化アルゴリズムに基づく最適化と,経験・知識に基づくマニュアル最適化を自由に組合せ,MEMS設計解を早く得る方法をジャイロ設計に取り入れ評価した.成果はSMC2006で発表した. (3)IECベースのMEMS設計へAI手法の導入 IECユーザの評価特性を学習することで,IECユーザの実評価以外に,この評価モデルを使ってIECユーザの評価値を予測することで,個体数を実効的に増やし収束を早める方法において,ファジィルールベースシステムと機械学習手法を導入して評価特性の学習性能を評価した.成果はFUZZ-IEEE2006で発表した.
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