研究課題/領域番号 |
04J00828
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
有機化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高見 和明 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 有機インジウム / ラジカル反応 / アルケニル化反応 / 立体特異的 |
研究概要 |
有機ハロゲン化物のアルケニル化反応は、Heck反応や交差カップリング反応など遷移金属触媒を用いる反応については詳しく検討されている。これに対し、ラジカル反応による有機ハロゲン化物のアルケニル化反応については、中性条件下で反応を行えるという利点があるにも関わらず、一般に困難であるため、その報告例は限られている。そのうえ、これらはいずれも二重結合を活性化する官能基の置換が必須であるため、導入できるアルケニル基に制限がある。さらにTHF中加熱還流といった条件が必要であるため、より温和な条件で進行する一般性の高い反応の開発が望まれていた。そこで、インジウムラジカルを脱離基として用いるラジカル機構によるアルケニル化反応を計画し、検討を行った。 触媒量のトリエチルボラン存在下、α-ヨードエステルに対してβ-スチリルインジウムジクロリドを作用させたところ、室温という穏和な条件でラジカル的スチリル化反応が収率よく進行した。この反応は様々なα-ヨードカルボニル化合物及びα-ブロモカルボニル化合物に適用できることを明らかにした。 また、このアルケニルインジウムを用いたラジカル的アルケニル化反応を用いることにより、既に報告されているラジカル的アルケニル化反応とは異なり、芳香環や電子求引性基の置換していないアルケニル基の導入を行えることを見出した。さらに、この反応によって導入されたアルケニル基は、反応剤であるアルケニルインジウムの立体化学を保持していることを明らかにした。 また、アルキンに対するラジカルヒドロインジウム化によって得られるZ-アルケニルインジウムをこのラジカル的アルケニル化反応にワンポットで用いることにも成功した。
|