研究課題/領域番号 |
04J01254
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小松 紘司 京都大学, 大学院医学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Meltrinβ / 神経冠細胞 / 心内皮細胞 / 心室中隔欠損 / Cre-loxpシステム / 内皮細胞 / Meltrin β / トランスジェニックマウス / 間質細胞 |
研究概要 |
ADAM(a disintegrin and metalloprotease)ファミリーはメタロプロテアーゼドメイン、ディスインテグリンドメインをもつ膜貫通型糖タンパク質である。代表的な機能としては、細胞膜表面に存在する増殖因子や接着因子などを切断する事により、細胞間相互作用の制御に関与する事が報告されている。培養細胞を用いた研究により、メルトリンβはニューレグリンの切断に関与することが明らかにされているが、発生段階における役割は明らかではない。そこで申請者はメルトリンβノックアウトマウスの心臓における心室中隔欠損、弁の形成不全の原因を詳細に解析することにより、心臓の発生過程におけるメルトリンβの機能を検討した。 心臓の心室中隔、弁の形態形成には神経堤細胞、心内皮細胞由来の間葉細胞が関与しており、メルトリンβはこの両者において発現が確認されている事から、Cre-loxPシステムを利用したトランスジェニックマウスを用いて、これらの細胞を区別して細胞動態を観察した。その結果、近位のoutflow tract(OT)において心内膜床(endocardial cushion)の融合に異常が生じている事がわかった。また、その原因を明らかにするため、トランスジェニックマウスを用いて各細胞系譜特異的にメルトリンβを発現させる機能回復実験を行ったところ、神経堤細胞特異的にメルトリンβを発現させると心室中隔欠損および一部の弁形成不全が回復した。以上のことから、神経堤細胞に発現するメルトリンβは近位OT cushionの融合に必須であり、この融合異常が心室中隔欠損、弁の形成不全の原因であることが明らかになった。 以上の結果をまとめ、Developmental Biology誌に投稿、受理され、2007年3月volume303に掲載された。
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