研究課題/領域番号 |
04J01668
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大貫 浩二 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | colored Jones多項式 / 体積予想 / 量子不変量 / 双曲多様体 / 双曲錐多様体 / 双曲体積 |
研究概要 |
本研究は体積予想に関する研究である。 量子不変量と呼ばれる結び目の不変量は主に量子群の表現を使って構成される。Jones多項式の発見以降、数々の量子不変量が発見されたが、それは主に表現論や数理物理的な手法によるもので、長年、こういった不変量の幾何学な解釈で特に直接的なものは得られていなかったが、本研究のテーマでもある体積予想はこの直接的な解釈を与えられる魅力的な予想である。 R.Kashaevによって構成された量子不変量のある種の極限が結び目の補空間の双曲体積を決定することが1995年に予想され、後に、Jones多項式の一般化でもあるcolored Jones多項式の特殊値に等しいことが示されたため、colored Jones多項式のある種の極限が補空間の体積を決定することも予想された。この予想が体積予想と呼ばれている。 近年、S.Gukovや村上斉により、colored Jones多項式の極限は、結び目を特異集合とする3次元錐多様体の体積、もっと一般的に、結び目に一般化されたDehn手術を施して得られる3次元多様体の体積、Chern-Simons不変量とも関係することも予想され、8の字結び目に関して、そのことを示唆する結果が得られている。さらにS.GaroufalidisやT.T.Q.Leらによってこういった極限の研究がなされ、複数の結果が得られている。 今年度、私は、Borromean ringsに対して、colored Jones多項式の極限とBorromean ringsの3つの成分を特異集合とする双曲錐多様体(3つの錐角が異なる)の体積の関係についての研究を行った。また、体積予想の厳密な証明をするためのキーとなる不変量の積分表示、鞍点法による評価方法等の研究も行った。 一方、2橋絡み目のcolored Jones多項式と補空間の幾何構造に関する論文がJournal of Knot Theory and Its Ramificationsから出版された。
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