研究課題
特別研究員奨励費
研究計画本研究は、数値モデルの検証データの提供を主眼とし、野外観測から、エアロゾルの直接・間接放射強制力の推定に重要となるエアロゾルの諸物理量の推定及びその空間的・時間的分布の把握を目的としている。以下3つの研究計画を考案した。(1)太平洋熱帯域で観測された「みらい」(海洋研究開発機構)搭載2波長偏光ライダーデータ(国立環境研究所)を、開発したアルゴリズムを用いて解析し、晴天下および雲層下のエアロゾルの時間・空間分布の把握を行う。同時に、3次元エアロゾル輸送モデルSPRINTARSの検証を行う。(2)陸域における多種多様なエアロゾルの同時抽出を主眼とし、種々の測器を組み合わせたアルゴリズムの開発を行う。(3)2006年4月に打ち上げられたCALIPSO衛星搭載ライダー(NASA)の測定データの公開が開始次第、2波長偏光ライダーデータの解析用に開発したアルゴリズムを改良して適用し、全球でのエアロゾルの時空間分布の把握を実施する。研究成果下記研究成果を日本気象学会や米気象学会等にて公表した。(計画1に対して)太平洋熱帯域で2001年9月から3ヶ月間にわたり観測された「みらい」搭載2波長偏光ライダーデータを解析し,熱帯域における晴天下および雲層下のエアロゾル種毎(水溶性、海塩、ダスト)の鉛直、水平分布を把握することに成功した。得られた結果をもとに数値モデルSPRINTARSとの比較も実施し、モデルの改善に資した。(研究計画2に対して)国立環境研究所にて観測されている2波長偏光ライダーと高スペクトル分解能ライダーのデータ解析を目的として、水溶性、ダスト、煤粒子の鉛直分布を同時抽出するアルゴリズムの開発を行い、データ解析を実施した。(研究計画3に対して)CALIPSO搭載ライダーデータの公開が実施されず(2006年12月31日時点)、そのデータ解析を実施することはできなかった。
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すべて 雑誌論文 (6件)
Journal of Geophysical Research, 2006 (accepted)
Reviewed and revised papers presented at the 23^<rd> International laser radar conference
ページ: 443-446
ページ: 337-340
IRS 2004 : Current Problems in Atmospheric Radiation (発表予定)
エアロゾル研究 19巻2号
ページ: 97-102