研究課題/領域番号 |
04J02470
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生理学一般
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中谷 直史 徳島大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | Myostatin / Follistatin / 筋ジストロフィー / マイオスタチン / フォリスタチン / FLRG |
研究概要 |
研究背景と研究目的 TGFβスーパーファミリーの一員であるMyostatin(MSTN)は、筋形成を負に制御する因子である。このMSTNの作用を制御することが出来れば、骨格筋量を増大させ、筋力を増強させることが可能になり、筋萎縮による運動機能の低下をともなう筋疾患の治療に応用が可能である。我々の研究目的は、MSTNの特異的阻害分子を作製し、筋形成促進効果を臨床へ応用することである。 研究方法 これまでの研究で作製したMSTN特異的阻害分子過剰発現マウスを用い、分子生物学的、筋組織病理学的解析を行い、マウス生体内におけるMSTN特異的阻害効果を検討した。さらに、筋萎縮を示すモデルマウスと交配実験を行い、改善効果について検討した。また、作製したマウスにおける脂肪組織の解析を行った。 研究成果 MSTN特異的阻害分子過剰発現マウスを用い、DMD型筋ジストロフィーのマウスと交配実験を行い、改善効果を確認することが出来た。また筋萎縮性側索硬化症(ALS)のモデルマウスとの交配実験も行ったが、MSTN阻害による筋肥大は示すが病状の改善効果は得られなかった。今後は筋原発性の筋萎縮を示すモデルマウスを用い、治療効果を検討していく予定である。さらにMSTN阻害マウスにおいて著しい脂肪組織の減少が確認され、形態学的解析結果から、脂肪細胞が小さくなり、さらに細胞の構造自体に変化が確認された。このマウスでは代謝関連分子の遺伝子発現に違いが見られ、脂肪組織減少のメカニズムも明らかになりつつある。 以上の結果より、作製したMSTN特異的阻害分子は先天性の筋疾患治療薬としてのみならず、生活習慣病の新しい予防薬として有効であると考えられる。今後、筋疾患治療への応用、生活習慣病予防への応用を視野に入れ研究を進めていく予定である。
|