研究課題/領域番号 |
04J02937
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 淳 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | クライン・ゴルドン方程式 / ストリッカーツ型評価 / シュレディンガー写像 |
研究概要 |
非線形項が未知関数uの巾乗|u|^pで与えられる、非線形クライン・ゴルドン方程式の初期値問題の時間大域的な適切性、特に時間大域解の存在について考察した。クライン・ゴルドン方程式は場の理論の中で最も良く取り上げられるモデルであり、その古典場の数学的実現については40年以上の歴史を有している。上記の非線形クライン・ゴルドン方程式の小さな初期値に対する初期値問題においては、非線形項の指数pがp>1+2/nを満たすとき時間大域解が存在することが知られている。私の研究目的は上記の初期値問題において、非線形項の巾が臨界的な場合、即ちp=1+2/nのときに時間大域解の存在を考察することである。 今年度は昨年度に引き続き、上記の問題を肯定的に解決する鍵となると考えられる、クライン・ゴルドン方程式に対する双曲面に基づいたストリッカーツ型評価について考察した。この評価に関しては今の所具体的な結果は得られていないが、Keel-Taoが端点での通常のストリッカーツ型評価を示した、双線形評価を用いる手法の適用を考えている。その手法を適用するために必要となる、解の精密な減衰評価を現在考察中である。 一方、この研究に関連して、ストリッカーツ評価の変形版ともいえる評価の応用により、シュレディンガー写像の初期値問題の適切性に関する結果を示す事が出来た。また、ドルトムント大学のHerbert Koch氏との共同研究により、シュレディンガー写像の解の一意性に関しても、従来の結果を改善する事が出来た。 上記の研究のための情報収集、資料整理のため、パソコンのソフトウエア等を購入した。また、本研究に取り組むには偏微分方程式論、実解析論等の幅広い知識を得ることが不可欠である。そのために必要となる書籍を購入し、関連分野の研究者との情報交換のために旅費を使用した。
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