研究課題/領域番号 |
04J03172
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野崎 隆行 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | トンネル磁気抵抗効果 / 共鳴トンネル効果 / スピン偏極量子井戸 / 共鳴トンネル |
研究概要 |
磁気抵抗効果型ランダムアクセイスメモリ(MRAMs : Magnetic random access memories)は、不揮発性、高速性、大容量および繰り返し書き換え耐性のすべてを兼ね備えたユニバーサルメモリを実現できる可能性が高く、近年注目を集めている。MRAMsでは、強磁性トンネル接合をメモリ素子とし、その磁気抵抗効果(TMR)を利用して情報の書き込み、読み出しを行う。しかしながら、現状のMRAMsアーキテクチャではTMR素子の選択にCMOSを必要とすることが大容量化の弊害となっており、ギガビット以上に大容量化するためには、TMR素子自身にスイッチ機能を持たせることが必須となる。 本研究は、量子効果の利用で金属層内の状態密度を人工的に変調させることによって、TMRの振動現象などの機能性発現を目的として、スピン偏極量子井戸を有するTMR素子の磁気抵抗効果について研究を行うものである。昨年度は超薄膜磁性中間層を有する強磁性2重トンネル接合におけるスピン依存共鳴トンネル効果の実現を目指し、Fe(001)/MgO(001)/ultrathin Fe(001)/MgO(001)/Fe(001)構造からなるエピタキシャル2重強磁性トンネル接合を作製、およびその磁気抵抗特性について調べた。 上記構造のTMR素子に関してコンダクタンス特性の中間層厚依存性を調べた結果、平行磁化配列状態において、コンダクタンスの振動現象を観測した。この振動成分は中間層厚が薄くなるほど長周期となる傾向にあり、さらに反平行磁化状態では消失することから、中間Fe(001)層におけるΔ_1バンド電子によるスピン偏極量子準位の形成に起因する現象であると考えられる。
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