研究課題/領域番号 |
04J04055
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
河西 晃祐 東京都立大学, 人文学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 国際関係史 / 1940年代 / 大東亜共栄圏 / 外務省 |
研究概要 |
本年は主に日本語一次史料の収集に努め、その成果として(1)「外務省『大東亜共栄圏』構想の形成過程」(『歴史学研究』798号、2005年2月)、および(2)「(仮題)『帝国』と『独立』」(『年報・日本現代史』第10巻、2005年5月刊行予定)をまとめた。 (1)では、主に外務省外交史料館所蔵の外交史料を使用することで、1940年7月当初の「大東亜共栄圏」構想は、第二次欧州戦争後の講和会議を見据えながら、戦勝国ドイツによる東南アジア再編の可能性を「排除」することを目的として登場する「外交スローガン」であり、対米政策というよりもむしろ対独政策であったことを実証した。 (2)では、(1)で考察したような外交スローガンが、内実を持った実体を備えていく過程を、政策的実体化、国際法的実体化、言説的実体化の三側面において分析した。従来の「大東亜共栄圏」研究においては、日本の「欺瞞」を暴くという観点から、ともすれば日本の「指導」という側面ばかりが着目されてきたが、本稿では、「反帝国主義」を掲げる「大東亜共栄圏」構想において必要不可欠であった「自主独立」というロジックが、実体化の過程において常に「日本に抗う主体」を登場させ、彼らの「抗う声」は共振しながら「大東亜共栄圏」を巡る政策や言説において反響し、日本の「指導」を脅かしていたことを実証した。 以上、本年度は主に1940年代の日本-東南アジア関係を規定した「大東亜共栄圏」について実証を進めた。
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