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活性・抑制型反応拡散方程式系の定常解構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04J04120
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 大域解析学
研究機関東京都立大学

研究代表者

松澤 寛  東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード双安定反応拡散方程式 / 遷移層 / Allen-Cahn方程式 / 特異極限
研究概要

FitzHugh-Nagumo型楕円型方程式系の境界値問題に関連して次の2つについて研究を行った.
1.非斉次Allen-Cahn方程式の定常問題
数直線上の区間(0,1)上の境界値問題-(ε^2)u_{xx}=u(a(x)^2-u^2)を考える.境界条件はNeumann境界条件で,a(x)>0なる関数で,ε>0は十分小さい定数.非定常問題で拡散を無視した場合の常微分方程式の考察から,a(x)と-a(x)は2つの安定な状態を表し,非線形項は双安定と呼ばれる.a(x)が定数関数の場合,安定な定常解は定数しかないということが知られていたが,a(x)が定数でなく,有限個の極小点をもち,各極小点で2回微分が0でない場合,2000年にNakashimaによって,任意の極小点のまわりに遷移層をもつ解の存在が示されている.ここで遷移層とは,この場合,非常に狭い範囲で解の値が-a(x)からa(x)あるいはa(x)から-a(x)に変化する形状をいう.そこで,本研究ではa(x)が極小値をある区間Iでとっている場合,区間Iのまわりに遷移層をもつ解を構成できるかという問題について研究を行った.本研究では変分方に基づいた優解・劣解の方法を用いることにより,遷移層をもつ解の存在を示すことができた.
2.unbalancedな双安定反応拡散方程式の定常問題
原点中心の単位球上で境界値問題-(ε^2)Δu=h(|x|)^2(u-a(|x|))(1-u^2)をNeumann境界条件で考える.同じくε>0は十分小さく,h>0,-1<a<1である.以前の研究により,a(r)=0となるrの集合の前後でaが符号を変えている場合,対応するエネルギーを最小にする解は,球対称であり,その集合のまわりに-1から1あるいは1から-1へ狭い範囲で急激に値をかえる遷移層を持つことが知られていた.本研究では,ある区間I上でa(r)=0となり,その区間の前後でaが符号を変えている場合.遷移層ができる位置に関して,h(r)がどのような影響を受けるかに関する研究を行ったところ,r^{N-1}h(r)をその区間Iで一番小さくするrのまわりに遷移層ができることを示すことができた.

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Stable transition layers in a balanced bistable equation with degeneracy2004

    • 著者名/発表者名
      松澤 寛
    • 雑誌名

      Nonlinear Analysis, Theory, Methods & Application 58巻1-2号

      ページ: 45-67

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Asymptotic profiles of variational solutions for a FitzHugh-Nagumo type elliptic system

    • 著者名/発表者名
      松澤 寛
    • 雑誌名

      Proceedings of the Forth World Congress of Nonlinear Analysts ((WCNA2004)に掲載決定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2024-03-26  

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