研究課題/領域番号 |
04J04351
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
構造生物化学
|
研究機関 | 東京農工大学 (2005-2006) 東京工業大学 (2004) |
研究代表者 |
中澤 靖元 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | アルツハイマー病 / β-アミロイド / GM1ガングリオシド / 配向系固体NMR / 絹フィブロイン / 凝集ペプチド / DOQSY法 / Alzheimer病 / β-amyloid / 重水素NMR |
研究概要 |
アルツハイマー病発症機構を考える上で、β-アミロイドペプチド(Aβ)の神経細胞への沈着、凝集のメカニズム解明は重要な研究課題の一つである。本研究では、擬似的に配向脂質二重層膜を作成し、40残基のAβペプチドを添加することで、ペプチド濃度依存的なリン脂質膜の配向挙動を^<31>P角度依存NMR法によってモニタリングした。 本年度、これら一連の角度依存NMRデータを詳細に解析したところ、Aβ存在下により、配向脂質二重層はヘキサゴナル相と呼ばれる形態を形成し、膜破壊に至っていることを示唆する証拠を得た。さらに、本年度、Aβペプチドの局所的な構造晴報を得るため、安定同位体ラベルを施したAβペプチドを合成、水和した脂質膜と混合し、固体NMR法による測定・解析を行った。構造解析にあたり、通常の固体NMR測定法である^<13>C CP/MAS NMRならびに高い運動領域がより強調される^<13>C DD/MAS NMRを併用することで、脂質膜中におけるAβペプチドの局所構造と運動性を詳細に検討した。この結果、ペプチド中に存在するVal^<18>およびAla^<21>は、脂質膜存在下において大部分がβ-シート構造を形成する事で凝集しているが、一部、α-ヘリックス構造を形成し、膜貫通していることが示唆された。 以上、本年度得られた結果に関しては、関連学会において、口頭、ボスター発表を行うとともに、現在投稿中の論文によって報告し、概ね計画通り、本研究計画を終了する。 さらに、繊維物質の固体NMRによる精密構造構築手法の開発の一環として、昨年度から引き続き、シルクをモデル系とした構造解析も平行して行い、4件の学会発表(うち口頭発表2件)、また、国内外の関連誌に2報発表した。
|