研究課題/領域番号 |
04J05106
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 北海道大学 (2005-2006) 広島大学 (2004) |
研究代表者 |
佐治 健太郎 北海道大学, 大学院理学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 特異点 / 曲面 / 波面 / 曲率 / 特異点の認識問題 / ガウス・ボンネの定理 / 双曲幾何学 / 線織面 / 可微分写像 / ボロノイ図 / 組み紐 / ガウス・ボンネ型の定理 / 円織面 / ガウス曲率 / 模様つき写像 |
研究概要 |
この研究により得られた結果は以下の通り。 1,波面の幾何学に関して昨年、梅原雅顕氏と山田光太郎氏と共同で、波面の特異点に関して曲率を導入し、その性質を調べた。その後、ルジャンドル多様体への写像として定式化されていた波面の概念を内在的な概念に定式化し、ピークという非常に弱い条件の特異点のみを許した内在的な波面に対して、重要な特異曲線の上組・下組の概念を発見し、それによりガウス・ボンネの定理を証明した。また、高次元の波面のA型と呼ばれる特異点に関して、使いやすい判定法を証明した。 2,ユークリッド空間内の波面の曲率と、波面を平面へ射影したときに出来る特異点の像の曲率との関係を明らかにした。これにより平面に射影して出来る特異点の数を数えることによって波面の曲がり具合をあらわす大域的な不変量を計算できるようになる可能性が高い。 3,双曲空間内の曲面に関して、泉屋周一氏と高橋雅朋氏と共同でホロ球との近さを量る幾何学を研究した。そのような意味での曲率が消える曲面を定義し、それをユークリッド空間の線織面の研究と対比させて締活線の存在や特異点について論じた。また、波面のくちばし、くちびると呼ばれる特異点に関して使いやすい判定法を証明した。双曲空間と光錐内の曲面間の双対性を論じ、特異点を持つ点は対応しており、その性質が対になっていることを発見した。 4,波面のA4分岐と呼ばれる特異点に関して使いやすい判定法を証明した。同次元間の写像のモラン型と呼ばれる特異点に関して使いやすい判定法を証明した。また、他の特異点(モンド型)等に関しては判定法は得られなかったが、判定法を得るための足がかりをいくつか得た。これらの判定法は様々な場面で有用であり、今後はこれらの応用を考えていきたい。
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