研究課題/領域番号 |
04J05501
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
濱田 隆宏 兵庫県立大学, 大学院生命理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 微小管 / 微小管結合タンパク質 / 細胞骨格 |
研究概要 |
昨年度、MAP200がGDPによる微小管重合阻害効果を軽減することを明らかにした。今年度はMAP200がどのような機構で軽減するのかを調べた。MAP200の有無により各GDP濃度における微小管の動的不安定性の変化を調べた。MAP200は十分なGTPの存在下で伸長速度・カタストロフの頻度・レスキューの頻度の全てを増加させる。そのためMAP200は伸長速度やレスキューの頻度を増加させることで微小管重合量を維持すると思われた。しかし実際には重合速度の増加は僅かであり、レスキューの頻度は著しく減少した。一方、カタストロフの頻度が大幅に減少した。このことからMAP200の軽減効果は主にカタストロフを抑制することによると思われる。またMAP200がカタストロフを引き起こすためには十分なGTPの存在が必要であることが示唆された。 MAP200-tubulin複合体どうしがGTPやtaxolの存在下で結合し、特にtaxolの存在下では微小管のプロトフィラメント状になることが確認された。このことより次の仮説を提案した。十分なGTPが存在する場合、微小管のプラス端でMAP200-tubulin複合体は長いプロトフィラメントを形成し、それがシート状構造を形成した場合には微小管の伸長を促進するが、負荷になる構造へ変化した場合にはカタストロフの促進を誘導する。この仮説に基づくとGDP依存的にプロトフィラメントは短くなり、負荷にならない。そのため、ある程度のGDPの存在下ではカタストロフは抑制される。一方、短いプロトフィラメントでも伸長は穏やかに促進される。これは上述の結果と一致する。この仮説はアミノ酸配列や生化学的性質が保存されている動物のMAP215 familyにおいても適用でき、動植物のMAP215 familyに共通した微小管制御機構だと思われる。
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