研究課題/領域番号 |
04J05511
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
片桐 清文 豊橋技術科学大学, 工学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | バイオミメティック / 有機-無機複合体 / コア-シェル粒子 / 中空カプセル / ゾル-ゲル法 / 交互積層法 / 外部場応答 / ドラッグデリバリー / 脂質二分子膜 / 非対称膜 / コロイドテンプレート法 |
研究概要 |
本研究では、コア-シェル粒子などをベースに、バイオミネラルなどの構造や形成過程などを手本にして様々な有機物質と無機物質との複合化を行い、新規材料を開発することを目的とした。さらに構造だけでなく有機、無機部位の機能をも連係させた新規材料の設計構築を行うことで新規機能性材料の創成を目指すものである。3年計画の2年目に当たる本年度は、まず様々な有機物質の添加による無機酸化物ゲル膜からのナノ結晶析出挙動制御とこれを応用した紫外線応答性有機-無機ハイブリッド中空カプセルの開発に重点置き、以下のような成果を得た。 (1)ゾル-ゲル法によって作製したSiO_2-TiO_2コーティング膜に様々な水溶性の有機高分子や超分子集合体を添加し、温水処理によるTiO_2ナノ結晶の析出形態や膜組織の変化について検討を行った。その結果、有機物質を添加していない温水処理では膜表面のみにナノ結晶の析出が見られたが、ポリエチレングリコールや塩化セチルトリメチルアンモニウムを添加した系では、膜内部まで広く結晶の析出が認められた。これらの薄膜は、有機物質を添加していない系と比較し、非常に高い光触媒活性を示した。 (2)コロイド粒子を鋳型とし、交互積層法によって高分子電解質膜を多層積層してコア-シェル粒子を作製した後に鋳型を除去して中空カプセルを作製した。これにゾル-ゲル法によって、SiO_2-TiO_2をコートした。得られたカプセルはTiO_2成分の光触媒特性によって、紫外線が照射されると、カプセルの殻部分の有機層が分解され膜が開裂することが分かった。この特性を生かすことで、カプセル内に内包した物質が紫外線照射に応答して放出される機能が発現することが明らかになった。
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