研究課題/領域番号 |
04J05899
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 健太 (藤本 健太) 名古屋大学, 大学院工学研究科, 特別研究員-DC1
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 透過電子顕微鏡 / 光触媒 / 二酸化チタン / 非化学量論 / 酸素欠陥 / 球面収差補正 / 電子顕微鏡 / その場観察 / 薄膜 / 界面 / 酸化物半導体 |
研究概要 |
1、酸化チタン実用触媒の局所構造解析 通常、酸化チタンの構造を原子レベルの空間分解能で画像化しようとする場合、STMやTEMなど「固体物理」のキャラクタリゼーション手法の適用が容易な単結晶二酸化チタンを試料に用いられる。しかし、本研究では単結晶に限定されない酸化チタン(酸素欠損してn型半導体となっている酸化チタン)を使用したモデル触媒を作製することで、より実用触媒に近い系(より複雑な系)における原子スケール実空間解析の実現を目指した。そのために、実用触媒であるP25とウェットプロセスで大量合成したアナターゼ酸化チタンの精密構造解析を行った。高分解能透過電子顕微鏡法はP25の表面近傍に存在する、非晶質酸化チタンと酸素欠損した酸化チタンを視覚化した。放射光回折は酸化チタンの粉体試料の中に、1%程度の酸素欠陥した酸化チタンや窒化チタンなどの不純物が含有していることを明らかにした。 2、非化学量論組成酸化チタンの構造解析 世界最高の空間分解能を有する球面収差補正透過電子顕微鏡を用いて、酸化チタン結晶中の酸素原子を捕捉した。従来の透過電子顕微鏡の空間分解能0.19nmを凌駕する0.119nmの空間分解を達成し、rutile型二酸化チタン中の酸素原子を直視観察することに成功した。二酸化チタン中の酸素原子コラムを視覚的に補足したのは本研究が初めてである。さらに試料中に酸素とチタン原子がなす特異なジグザグ構造を観察した。シミュレーションとEELSを用いた組成分析の結果、その局所的な結晶構造は酸素欠損による非化学量論組成酸化チタンであることが示された。
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