研究課題/領域番号 |
04J05969
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
稲垣 宗一 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 植物 / シロイヌナズナ / メリステム / 形態形成 / DNA修復 / DNA複製 / エピジェネティック制御 / 細胞周期 / チェックポイント |
研究概要 |
シロイヌナズナのTEBICHI(TEB)遺伝子は、DNAヘリカーゼとポリメラーゼのドメインを併せ持つタンパク質をコードし、teb突然変異株は、メリステムの構造に異常をきたし、短い根、葉の形態異常、花茎の帯化などの表現型を示す。さらにtebおよびDNA複製チェックポイントに関わるATR遺伝子欠損株であるatrとの二重変異株の詳細な解析より、teb atr二重変異株は高頻度に針状の葉を形成することが明らかになった。針状の葉は、葉の表裏軸が欠損したときに現れる表現型であることが知られており、teb atrおよびteb変異株における形態学的な解析やマーカー遺伝子の発現解析より、teb atrおよびteb変異株においては葉の背軸側化が起きていることが示された。さらに遺伝学的な解析や遺伝子の発現解析を進め、tebやteb atr変異株ではAuxin response factor (ARF)であるETTIN(ETT)/ARF3とARF4の発現が上昇していることを明らかにした。ETT/ARF3とARF4遺伝子コード領域の上流にはHelitronとよばれるトランスポゾン様配列が存在し、その領域のDNAのシトシンは高度にメチル化されていることがゲノムワイドな解析から調べられている。シトシンのメチル化の阻害剤である5-aza-deoxycytidineの処理によってtebの表現型はより強くなったことからHelitronとTEBの機能の関係が示唆された。さらにARF遺伝子以外のHelitron近傍の遺伝子のいくつかもtebやteb atrで発現上昇していたことからHelitronを介した遺伝子発現の維持もしくは制御がTEBによって行われていることが示唆された。
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