研究課題/領域番号 |
04J06586
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物理系薬学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松元 慎吾 九州大学, 大学院・薬学研究院, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | フリーラジカル / 磁気共鳴 / 画像化 / PEDRI |
研究概要 |
活性酸素種を初めとする生体内フリーラジカルが種々の疾患の発症や進展に関与していることが明らかとされてきている。またフリーラジカルを造影剤として投与した場合、そのESRスペクトル変化が体内のレドックス状態や酸素濃度などの情報を反映するため、"分子プローブ"あるいは"センサー"としての医療応用が期待されている。電子スピンと核スピンの二重共鳴に基づくPEDRIはこのような生体内のフリーラジカルを画像化することが可能であるが、電子スピンの励起において高出力のラジオ波を照射するため検体の発熱が問題となっている。本研究では局所的にラジオ波を照射することが可能なサーフェイスコイル型のESR励起コイルやインダクティブカップラーの開発を行った。これらの装置により、測定領域に限局したラジオ波の照射が可能となり、結果として検体に吸収されるラジオ波の総量を約25%に抑えることができた。またPEDRIを用いて生体内酸素濃度を測定する場合、組織のプロトンの縦緩和時間T_1の違いが酸素濃度の計測結果に誤差をもたらす可能性が指摘されている。PEDRIは一般に数十mT以下の低磁場を用いるため、通常のMRIのシークエンスを用いたT_1計測は感度的に困難である。本研究ではESR励起時間を変えた際に得られるOverhauser効果の大きさがT_1に依存することに着目し、PEDRIを用いて組織のT_1を算出する新たなシークエンスを考案した。実際に、このシークエンスを用いることによりプロトンのT_1分布に基づく酸素濃度の計測誤差を補正することが可能となった。この研究成果はMagnetic Resonance in Medicine(2005)に報告している。
|